
NO COMMENTSのシャツを着る
米国留学時、米国人の女性スケート選手が彼女のボーイフレンドに依頼し、ライバルを故意にケガをさせる事件が発生しました。当時は連日その報道をしており、その事件の張本人である彼女は報道関係者からの質問に黙秘を貫いていました。事件の報道が過熱する中、ある日、彼女は大きな文字でNO COMMENTSとプリントされたTシャツを着るようになりました。
「コメントなし」という意思表示を自身の服装でも示す姿が非常に印象的でした。黙秘という沈黙の中でも、文字を使い、何らかの意思表示をしていく姿勢に文化の違いを感じました。
米国ではコロナのような感染症予防以外でマスクは着用しませんが、日本のマスク文化(病気の予防や花粉症対策以外でマスクを着用する)が米国に伝われば、NO COMMENTSとプリントされたマスクが、今回と同様ケースでは結構売れるのではないかと勝手に妄想しています。
金額欄が空白のままの白紙の小切手をblank checkと呼びます。blank checkを与えるとは、比喩的に人や組織などに無制限に金を使わせる、白紙委任状を与える、やりたい放題を容認するなどの意味があります。
沈黙や白紙にもそのままでは複数解釈される可能性もあるため、沈黙していても、法律に違反しない限り、何かしらの意思表示は必要です。
海外旅行や出張する際、飛行機の機内で記入する申告書(declaration card)では、空欄で出すことはせず、該当がない場合は「NONE」と記入して回答します。
但し、入国カードに信じている宗教を記入する欄に「NONE(なし)」と記入するのは避けた方がよいです。宗教に厳格な国では、宗教を信じていないのは無政府主義者か無神論者(atheist)、テロリストではないと誤解される危険があります。自分は厳格な仏教徒ではないですが、入国リスク回避のため、Buddhistと記入しています。