さくまチープリ

絵や絵本を描いています。 30歳から反抗期。 子どもの心に戻って、楽しい時間をお過ごし…

さくまチープリ

絵や絵本を描いています。 30歳から反抗期。 子どもの心に戻って、楽しい時間をお過ごしください。 インスタグラムにはアクリル画を掲載中。 https://instagram.com/uppersmile

マガジン

  • チープリショート(まとめ)

    noteで紹介した私のショートストーリーをまとめました。 もしよろしければ、以前からのすべてを読み返してみてください。 ありがとうございます。

  • カメレオンと女の子

    人生を自分だけの意志で突き進むことは、きっと勇気のいることです。 時に師や友、協力者やパートナーと協力し相談しながら進んで いくことでしょう。 カメレオンと女の子は運命的に出会います。 冒険の始まりは崖の上です。 2人が辿り着く場所を、ワタシたちも見届けませんか。

  • ギターの先生

    アラフィフ女子の、ギターと冒険と涙と成長の物語です。 大人になってもまだまだ『ノビシロ』はある! そして楽しく人生を送れるように、新しい扉を開いてみよう。 そう思っていただけるように書きました。 是非ご覧ください!

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    太陽とヒマワリ(F0サイズキャンバス)

    サンフラワーとサンです。 そっくりですね。 F0サイズ(180㎜×140㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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    アボカドバイク犬(F0サイズキャンバス)

    アボカド仕様のバイクに乗って 颯爽と犬さんが走り抜けます。 F0サイズ(180㎜×140㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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    太陽とヒマワリ(F0サイズキャンバス)

    サンフラワーとサンです。 そっくりですね。 F0サイズ(180㎜×140㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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    アボカドバイク犬(F0サイズキャンバス)

    アボカド仕様のバイクに乗って 颯爽と犬さんが走り抜けます。 F0サイズ(180㎜×140㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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    最高のネコふんじゃったを!(F0サイズキャンバス)

    ピアニストのネコに、鳥さんが指導中です。 「もっと、もっと上手に感動的に『ネコふんじゃった』を弾きなさい!」 F0サイズ(180㎜×140㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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最近の記事

『ことりのレストラン③』

翌日。 早速、兄弟は『スピンドンさんサヨナラパーティー』の準備に取り掛かりました。 長男から五男までは今日の大切なお客様のディナーの準備です。 飛ぶのが兄弟1早い六男パーパチが、森の奥の奥のうんと奥に住むフクロウ爺さんに スピーチを頼むために会いに行きました。 おしゃべり上手な七男ピーピチが、森中の動物たちに お知らせを届けに行きました。 ラペ担当の八男プープチが、スピンドンさんの大好きな赤いニンジンを買いに、 隣りの山の友達のウサギ農家さんを訪ねました。 「まあ、それじゃあ

    • 『ワタシのご近所推し活』

      ワタシには、週に4回は足を運ぶ近所のスーパーマーケットがある。 2階建てで、1階は食品を2階は日用雑貨などを扱っている。 ちょうどいい狭さのフロアの、ちょうどいい幅の陳列棚に置かれた洗濯用洗剤や飼い犬用のゴハンなどを2階で購入してから、 エスカレーターで1階へと向かう。 降りたところにある1台のカートを掴み、手持ちの部分が少しだけ歪んでいるカゴを真上から取り上げて装着する。 これが買い物の相棒だ。 「今日はいるかしら」 見つからないように、棚を見るフリしながら通過してレ

      • 『ことりのレストラン②』

        「実はね。今度引っ越しすることになって」 スピンドンさんはワインを注ごうとした長男のパーチクに言いました。 「もうこの美味しい自家製ワインも飲めなくなってしまうかもしれないと思って 最後の思い出にやってきたのさ」 隣りの山ではピンク色のツツジがきれいに咲き始めました。 突然小雨が降り始めます。 風に舞う雨の粒が銀河のように見えて、動物たちの毛を濡らします。 「涙雨かな」 スピンドンさんはもう一口ワインを飲むと、ゆっくりとラペにフォークを運びました。 「このラペも最高だ。本当に

        • 『ことりのレストラン①』

          どこかの森の、どこかの木。 青い鳥の兄弟9羽で力を合わせて営んでいます。 毎日お客様はたったのひと組だけ。 森の新鮮な食材だけを使って、腕によりをかけて作った 最高の料理を提供します。 大きな木「ツリーさん」が目印の開放的なロケーションと、 緑の木々の良い香りがみなさまの食欲を増進させます。 きっとお気に召していただけると自信をもって断言させていただきます。 ようこそ、『ことりのレストラン』へ。 とれたてキノコのソテーと赤ニンジンのラペ。 花のサラダは5種類のハーブのドレ

        『ことりのレストラン③』

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        • チープリショート(まとめ)
          35本
        • カメレオンと女の子
          15本
        • ギターの先生
          17本
        • 赤富士さんとサーファー犬
          15本
        • チヨの森
          10本
        • 宇宙人アンズちゃん
          10本

        記事

          『PRETTY SMILE』

          いつも読んでいただいてありがとうございます。 さくまチープリです。 このたび10月4日より2週間、 個展『PRETTY SMILE』を開催することになりました。 場所は、東武東上線成増駅と副都心線・有楽町線の地下鉄成増駅からほど近い、Café&gallery「patina」です。 新旧取り混ぜて20以上の作品を展示します。 お茶やランチ、スイーツなど食べながら ゆったりとご鑑賞いただけたら嬉しいです。 グッズも多数、そして今回は初めて オリジナルの絵本も販売します。 もし

          『キミを好きな理由』

          すれちがう すれちがわないその時に 窓の外光る何かの声を聞く ボクがここにいるこの理由を問う 意味はない意味はまったくないのです 星空に何かを望むわけじゃなく 月に何かをお願いするでもなく ただ今日と明日とあさってがその 普通で普通にすごせますように ああ このままでいいのに ああ だけどこのままは嫌 ああ 今日と少しだけ違う ああ 明日にならないかな 悲しみは小さい方がいい 楽しさは大きい方がいい キミとその隣の人がただ 幸せな日になりますように ああ 流れゆく流さ

          『キミを好きな理由』

          『親という漢字はこんな感じ』

          親という漢字は、木の上に立って見ると書く。 もう赤ちゃんではないのに、 ものすごく近くでちょっかい出して 子どもの自主性を削いではいけないのだろう。 転ばぬ先の杖を差し出して差し出して差し出し過ぎて、 自分で後始末できなくなってしまうような、 大人にさせてはいけないのだろう。 自分で失敗したり経験したりする機会を失って 転んだ時に自力で立ち上がれないような、 人任せの人間にしてはいけないのだろう。 そばに居すぎて居心地良すぎて 大きな海原に出るチャンスを奪ってはいけな

          『親という漢字はこんな感じ』

          『カメレオンと女の子⑮』

          女の子はカメレオンのしっぽをほどきました。 「ワタシも行くわ。歩くわ、ワタシも歩く」 大地に足を付けると、勇気が湧いてきました。 今日も太陽を目指します。 たとえば夜が長くても。 たとえば雨がやまなくても。 たとえば何かに邪魔をされても。 たとえば嵐が体を吹き飛ばしても。 たとえば、ひとりぼっちになっても。

          『カメレオンと女の子⑮』

          『カメレオンと女の子⑭』

          「きっと、太陽だって毎日大変かもしれない」 カメレオンは言いました。 「一番いい顔で出るために、身だしなみとか」 女の子は笑いました。 「大変かもしれないけれど、みんなが太陽を待っているから出てきてくれる」 明日は太陽にまたきっと会えると思えば、 頑張れないかもしれない今日を頑張れる。 「だからボクは行くのさ」

          『カメレオンと女の子⑭』

          『カメレオンと女の子⑬』

          太陽は空のステージに躍り出ました。 きちんと、真面目に、おなじみで。 毎日変わらず、顔を出してくれるのです。

          『カメレオンと女の子⑬』

          『カメレオンと女の子⑫』

          「眠るといい。ボクが進むから」 女の子は、カメレオンのしっぽに抱かれながら 朝日がのぼるまで眠りました。 やがて頬っぺたに力強い光が当たり、暑くて目が覚めました。 「おはよう、太陽」

          『カメレオンと女の子⑫』

          『カメレオンと女の子⑪』

          「さあ、出発するよ!」 気が付くといつの間にか雨は止み、あんなに集まっていた雲たちは もうとっくに解散したようです。 どこからか、静かに虫たちの演奏会が聞こえます。 そしてこの夜の真っ黒な世界を、眠りについた太陽のかわりに お月さまがやさしく照らします。

          『カメレオンと女の子⑪』

          『カメレオンと女の子⑩』

          「おいしくなんかないさ」 カメレオンは言いました。 「前の森ではボクを口に入れたフクロウさんが  あまりのまずさに2秒で外に吐き出したくらいなんだから」 ヘビが一瞬ひるんだすきに、カメレオンは女の子をしっぽに巻き付けて ぴょんと木から飛び降りました。

          『カメレオンと女の子⑩』

          『カメレオンと女の子⑨』

          ザーザーと降りしきる雨。 他には何の音も聴こえないくらいです。 ふと気が付くと、大きな木の枝に一匹の黄金色のヘビ。 首をもたげてこちらを見つめています。 「おや、おいしそうだね」

          『カメレオンと女の子⑨』

          『カメレオンと女の子⑧』

          雲はそのうち、雷を生み出しました。 「こりゃ大変だ」 ふたりは慌てて大きな木に隠れました。 しばらく雨は止みそうにありません。 女の子は濡れた洋服が冷たくて、 くしゃみをひとつしました。

          『カメレオンと女の子⑧』

          『カメレオンと女の子⑦』

          風が吹くと花が揺れて、 とたんに進みにくくなります。 「お、雨が降りそうだ」 ひとつぽつんと白かった雲は灰色の塊になり、 モクモクと空を覆いつくしました。

          『カメレオンと女の子⑦』