看護師人生はサバイバル
看護師の人生はサバイバルと言われる。
過酷だ。
その中の大きな課題の一つ「人間関係」
看護師2年目。
私は、看護師人生最大の壁にぶち当たる。
病棟異動を命ぜられる。
ゆったりとした病棟から忙しい病棟へ。
ゆったりしていた病棟は、患者さんとゆっくり向き合えて楽しかった。
しかし異動した先は、スピード感が全然違う。
10倍は違うだろうか・・・
食事介助は、
一人一人向き合って介助をしていたのが、
異動先は、部屋をまたいで、走り回って介助する。
「ゆっくり食事を食べてもらいらい」
「これが看護なのだろうか」
スピード感についていけないまま
苦しむ毎日が始まった。
本当の苦しみはそのあとだった・・・
看護師職場は、女の職場だ。
かならずお局はいる。
お局対策が、看護師人生を生き抜くポイントだ。
やはりそこにもお局はいた。
かなりの強敵、ヒロコだ。
ヒロコは、好き嫌いがはっきりしている。
自分が気に入らないものに対しては、思いっきり批判する。
ヒロコに目を付けられた。
ある日突然、無視された。
ずーっと。
1か月は無視されていたか・・・
今でも涙が出てくる。
声をかけても、無視され
そのまま去っていく後ろ姿を
今でも忘れない。
何が原因か全くわからなかった。
看護とは何かに苦しんだことと
無視され続けたことで
「自分は看護師に向いていない」
辞める決意をした。
辞表を出した
辞表を出した。
これからどう生きていけばいいか不安もあったが、
看護師に向いていない以上、
働くのは患者さんに申し訳ない
そんな気持ちだった。
少し気が楽になった自分もいた。
辞表を出したら、
なんかもうどうでもよくなってきた。
しかし、ヒロコがどうして無視してくるのか
気になってしかただない。
負けず嫌いの自分がいた。
ヒロコに思い切って聞いた。
「なんで無視するんですか?」
ビビりまくっていた。
返事が返ってくるまで、
時間が長く感じた・・・
ヒロコ
「あんたね、すみませんって言うんだわ」
「すみませんじゃなくて、ありがとうでしょ?」
え?
そんなこと?
ちょっと拍子抜け。
そんなことで無視されていた。
その後、どうなったか
ヒロコと同じチームのときはとにかく
ありがとう
を言いまくった。
私「ありがとうございます」
ヒロコ「はいよ」
なぜか仲良くなったとさ。
人間関係で苦しむときありますよね。
でも絶対、誰かが見てくれている。
意固地になって人の話を聞かないんじゃなくて、
人の話を聞くことで、違う視点が持てて
ラクになるときもある。
もし悩んでいる人がいたら、
私みたいな、こんな変な人もいるよ~って
気持ちが少し楽になってくれたらいいな。
上原理恵子でした。