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カリスマ経営者の懺悔とマーケティング
先日NHKの番組で
「バブル ふたりのカリスマ経営者」
という特集を見ました。
(いつもテレビネタですみません)
日本が未曾有の好景気・バブルに沸いた80年代の魅惑と罪。
二人のカリスマ経営者 ダイエーの中内功と
セゾングループ堤清二の物語です。
※中内さんの名前の漢字右側本当は「刀」
バブル真っただ中を経験した身としては
「そうそう、あったあった!」の連続で
大変興味深く見ていました。
その中で、
とても印象深かった堤さんの言葉がありました。
欲望に火をつけ続ける経済の先に何があるのか、
漠然とした不安を抱えていた、という懺悔でした。
(引退後のインタビューだったか?)
妙に心に残ったので、一句残らず書き留めたく
何度も録画を止めながら言葉を書き出しました。
「マーケティングが人間の満たされていない欲望を発見して働きかけているならいいんですけども、無理に刺激することで、本来なかった人間の欲望を生み出してマーケットに引きずり込んでいるとしたら、これは怖いことじゃないかと思う」
人の欲望を煽り先導し
そこに対してモノを売り続け市場を拡大してきた
そんな後悔がにじんでいました。
マーケティングを高度に使いこなすことは、
顧客を洗脳していくことにも繋がります。
よりよい社会のため、よりよい生活のため、
それであればもちろん問題ないのですが、
使い方によっては「悪」にもなり得るということです。
メディアの報道も同じようなことが言えますが、
だからこそ、使う側の道徳倫理が求められますし
その認識を持っておかなければならないと思うのです。
マーケティングに携わる者として
そこは本当に心しておかねばと思った所でした。
誰もかれもが、欲望の塊のようだったバブル時代。
私自身は若輩者だったため、
大した恩恵は受けていませんでしたが、
何だかギラギラした周囲の大人たちの様子に
ちょっと怖いような気持ち悪いような
そんな思いがありました。
だからこそ、堤さんの発言に
「やっぱり!!」と反応したのかも知れません。
これは逆にユーザー側の危機管理にも繋がる話です。
仕掛ける側の思考を知り、
踊らされない自分の意思を持つことの大切さ。
最近は、マーケティングを子どもたちや
専門外の方に教えることが増えているのですが、
それが生きる力にも繋がっていくという確信を
改めて感じた出来事でした。
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