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建設知識ゼロのCGデザイナーが「施工者向けVR研修」のリリースで学んだこと|Synamon開発ストーリー
こんにちは~!
今回は建設知識ゼロのCGデザイナーが「施工者向けVR研修」のリリースで学んだこと|Synamon開発ストーリーです!!
7月末にハタ コンサルタント株式会社さんと「施工管理者向けVR安全パトロール研修」を共同開発しました。
私が実際に研修用の部屋をモデリングした時に、建設の知識ゼロのところからプロの方にVR内で教えていただき作り上げたお話を書こうと思います!
建設知識ゼロ!!!ボックスカルバートってなに?
まず始めは建設業について何にもわからないところからスタートで、作るもの自体は決まっていました。それが「ボックスカルバート」です!
ボックスカルバートって何?だと思います笑
以下のような下水のための管路や、道路にも使われるものだそうです。
このボックスカルバート工事の現場をVRで再現して、安全パトロール研修をその中で実施するというのが今回行う内容でした。
ネットでも"ボックスカルバート 施工"とかで検索したらいろいろ情報は出てくるのですが、建設知識ゼロなのでまず「言葉」がわからなかったです。
そのあと言葉はなんとなくわかっても、なんかボンヤリとわかんないなーっと思っていて、始めは中々詰まっていました。
「えーい!とにかく真似して作ってみよう!」と思い立ち、モデリングしだすと自然と「何がわからないかわかる」ようになってきたのです!
「ココのこの部分が分からん!」とはっきりしきました!
またわかんない部分がわかると今度検索の仕方が変わって新しい情報が入ってきてようやくどうやって作るのかがわかるようになりました!
大枠は、足場(作業するための歩くところ作り)→鉄筋(コンクリートの中に這わせてる鉄の骨組み)→型枠(コンクリートを流し込んで形を作るためのフレーム)→コンクリート打設(コンクリート流し込み)です。
まだまだその工程の間にも細かくいろいろやることはあると思います。
でも改めて作る工程を知ると建設面白いなーって感じました!
VR内でレクチャー
ある程度作り上げれた段階で建設業のプロの方にVR内でご確認いただきました。その際は「よく調べてここまで作れましたねー」とお言葉をいただきとても嬉しかったです。
また詳細な部分をVR内で教えていただき「配筋の下にある馬は被り110mmなんだよ」とか「型枠同士を支えるPコンってものがあるんだよ」と業界用語でわからないモノばかりだと思いますが、より具体を知れてさらに面白さが増しました!
またVR内で「ココはね」と3次元でお話を聞くのは分かりやすいと感じました。裏側に回ったりして視点を変えれるため、いろんな視点で見ることで「じゃあ逆にココはどうなってるんだろう?」と質問もしやすくて画像や動画では想像しきれないものがVRでは見たまま感じれてとても良かったです!
あとVRならではで、鉄筋を固定する針金は外に飛び出ると危ないので、内側に入れると作業者が目に当たったりなど起こらなくていいっていうのを、『NEUTRANS』の機能の空中に絵が描けるペンを使って教えていただきました!立体的だからこそ立体に書き込める機能の良さに改めて気づけました笑
VR安全パトロール部屋完成
こうしていろいろプロに教えていただきながらボックスカルバート工事の現場を再現し、そのあとに間違いの箇所を作って完成になります。
その間違いの部分は約10か所くらいあって、私たち素人には中々気づけないモノでした。
でも実際にハタ コンサルタント様に見ていただきましたら「ここの板浮いてるね」とか「ここの隙間が3cm以上で躓く可能性があって危ないね」などどこが間違いポイントか知らずとも間違いに気づかれていてびっくりしました。さすがプロ!!
また気付けるってことはVRでもリアルを再現出来ていて研修できるんだろうなとしっかり感じました!
あと余談なんですが、VR内でいろいろご教授ただいたときに、以下の画像の小屋のことを「事務所」と呼ばれていて、「ああ現場と同じ感覚でいらっしゃる!」と思ました。またそれほど現場感のある空間になっていたのであれば本望です!
改めてボックスカルバート工事をVRで見た時に「大きさ」だったり「高さ」などを感じ、ここで何かミスをしたら危ないんだろうなと本当に感じました。
これで実際に完成した部屋を使い、ハタ コンサルタント様の「施工管理者向けVR安全パトロール研修」を行わせていただきました!
初めてのVR体験の方もいらっしゃいましたが、皆さんスイスイと現場を歩かれてすぐに間違いなどに気づかれていました。
また私たちが気付かなかった間違い部分の意見もいただき、様々な方の視点で見た時の「安全のための指摘」はとても興味深かったです!
結果、建設おもしれー!!
今回全く建設知識ゼロからいろいろ学んでいった結果
建設おもしれーーー!!でした笑笑
一番へぇー!って思ったのは、コンクリート打ちっぱなしのあの凹みは、
Pコンという型枠同士を倒れないように互いを支えあうための器具の跡らしいです。そこは本当はボコッと穴になるんですが、最終パテ的なもので埋めるそうです。ただ埋めきらず少しだけ凹みが残ってるのはオシャレだそうです!笑
このようにシンプルに建物の作られる過程を知ることは私たちCG屋にとってはとても興味深かったです。
またこうして学ぶことで、見る景色が変わり、
ありとあらゆるものが誰かが作ってる
自分たちが歩いてる道ひとつとっても、誰かがデザインして作っている
そう思いながらこれからもVR空間を作っていきます!!
最後に、「VRで建設」のイメージがつかないまま読んでくださった方もいらっしゃるかと思います。なので、こちらの株式会社ライズ様との動画も是非見てみてください!!