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会議はタバコとドーナツを囲んで!と言われる深い理由

こんにちは、皆さん。事業がうまくいかないと悩んでいる経営者やマネージャーの皆さん、会議の効率を追求するあまり、腰を据えた議論ができていないということはありませんか?最近では、多くの企業で「会議は短く!」という流れが強まっています。しかし、オンライン会議の増加により、むしろ無駄な会議が増えたと感じている方も多いでしょう。実際、多くの人が会議が有効ではないと感じている現状があります。

毎度のことながら、自己紹介しておきます。私はマーケティングコンサルタントとして、主に大手企業を対象に組織運営や事業開発の観点も交えながら、広告だけではないマーケティングの導入を実行しています。そんなことから経営や組織論に関して、実際の経験から様々な洞察があり、そこからnoteを書いています。

2023年の調査によれば、65%の従業員が頻繁な会議が仕事の妨げになっていると感じており、34%は非生産的な会議が収益の損失を引き起こしていると報告しています。この状況を改善するために、今回は私が尊敬する高橋がなり氏とのエピソードを交えながら、長時間会議の有用性についてお話しします。この方法は、実はテレビプロデューサーのテリー伊藤氏が考案し、高橋氏が踏襲したものです。

高橋がなり氏との経験

私が高橋がなり氏と一緒に仕事をしていた時、彼の会議スタイルは非常にユニークでした。平均4時間、時には8時間に及ぶ会議が行われ、その間、タバコを吸い、ドーナツを食べ、コーヒーを飲みながらリラックスした環境で進められました。時には雑談などもすることもあるのですが、唯一のルールは、「全部決まるまで帰れない」です。

このスタイルは、テリー伊藤氏の「来週の撮影企画が決まるまで帰れない」という方式に由来しており、情報が整理され、迅速な決定が行われるため非常に有効でした。

高橋氏との会議は、徹底的な議論が行われる場であり、参加者全員が意見を出し合い、最適な解決策を見つけることができる環境が整っていました。タバコとドーナツという一見奇抜な組み合わせが、リラックスした雰囲気を作り出し、参加者が自由に発言できる空気を醸成していたのです。この方法は、高橋氏がテリー伊藤氏から学んだもので、情報の整理と決定の迅速さを実現するための非常に効果的な手段でした。

このリラックスした会議スタイルは、特に複雑な問題を解決する際に有効であり、全員が納得するまで議論を続けることで、確実な決定を行うことができました。実際に、このスタイルでの会議を通じて、数々の成功を収めることができました。企業にとって重要なことは、会議の時間を制限せず、リラックスした環境で徹底的に議論を行うことで、最適な解決策を見つけ出すことなのです。


一般的な会議の目的、機能、役割

会議の目的

会議の主な目的は、情報共有、意思決定、問題解決、アイデアの創出、そしてチームの一体感の強化です。効果的な会議は、組織内のコミュニケーションを円滑にし、共通の目標達成に向けて全員の努力を一つにまとめることができます。

会議の機能

  1. 情報共有:

    • 会議は、重要な情報を迅速に共有するための場です。全員が同じ情報を持つことで、誤解や情報の行き違いを防ぐことができます。

  2. 意思決定:

    • 複数の意見を集約し、最適な決定を下すことができます。特に、重要な意思決定をする際には、異なる視点を持つ人々が集まることで、より深い洞察を得ることができます。

  3. 問題解決:

    • 複雑な問題を解決するために、様々な意見やアイデアを出し合う場として機能します。会議を通じて、問題の原因を特定し、解決策を見つけ出すことができます。

  4. アイデア創出:

    • ブレインストーミングやディスカッションを通じて、新しいアイデアや革新的な解決策を生み出す場となります。

  5. チームの一体感強化:

    • 会議は、チームメンバー間のコミュニケーションを深め、信頼関係を築く場としても重要です。一緒に議論し、目標を共有することで、チームの一体感が強まります。

長時間会議の有用性

私の会議スタイル:タバコとドーナツで作る環境

私の場合、会議といえば4時間がデフォルトでした。時には8時間を超えることもありました。時間が決まっているわけではなく、納得いく答えが出るまで会議は終わらないスタイルです。以前はタバコを吸いながら行っていましたが、今はドーナツとコーヒーを用意し、リラックスした環境で議題について雑談を交えながら徹底的に議論することができました。この方法が非常にうまく機能し、企業にとって非常に有効な施策だったと感じています。

実際の会議頻度と形式

この超長時間会議以外は基本的に会議をしません。そこで決めたことを1週間や2週間淡々と実行していきます。外部業者へのインプリメンテーションに会議形式をとることはあっても、それは情報伝達に過ぎず、議論は行いません。つまり、厳密には会議は週一回のみ、ただしエンドレスで平均6時間の会議を行っていました。

長時間会議のメリット

  1. 決定が確実に行われる: 決まらないと帰れないため、必然的に議論が深まり、納得のいく結論に至ります。

  2. 無駄な会議がなくなる: 長時間会議以外の短時間会議がなくなるため、日常の無駄な会議が排除されます。

  3. じっくりと考えられる: 時間が十分にあるため、議論を深めることができ、細かい点も見逃さずに済みます。

さらに深掘り:ビジネス全体像の把握

長時間会議は、事業全体像を把握するのにも非常に役立ちます。例えば、伸び悩んでいる事業があった場合、その原因解明に時間を使い、不明点を徹底的に洗い出すことができます。セクショナリズムに陥ることなく、全員が事業の課題に向き合うことで、真の問題点を発見しやすくなります。

学術的な裏付け

長時間会議の効果は、いくつかの研究でも示されています。例えば、2時間以上の会議がテーマに深く取り組むことを可能にし、短時間の会議よりも効果的であることが示されています。また、長時間の会議はエンゲージメントとコラボレーションを高め、個々の貢献を強化し、全体の生産性を向上させる効果があるとされています。

まとめ

長時間会議は一見すると効率が悪いように思われるかもしれませんが、実際には深い議論と確実な決定を促し、他の無駄な会議を排除する効果があります。特に複雑な問題や重要な決定を行う際には、長時間会議が最適であることが多いです。ユニクロも毎週月曜に全社交えてこのような会議を行っていると聞きます。時間は8時間ではないでしょうが、すべてをそこで決定するスタイルのようです。

タバコを吸い、ドーナツを食べ、コーヒーを飲むようなリラックスした環境で、ぜひ長時間会議を取り入れてみてください。これにより、事業の全体像が見え、不明点に徹底的に付き合うことができるようになります。効率を考えすぎるあまり、腰を据えた会議ができていないことで、重要なポイントを見逃しているかもしれません。長時間会議を試してみる価値は十分にあります。

具体的な実践方法

  1. 会議の環境を整える: リラックスした環境で会議を行うことが重要です。タバコを吸い、ドーナツやコーヒーなど、参加者がリラックスできるアイテムを用意しましょう。

  2. 時間にとらわれない: 会議の時間を決めず、納得いく答えが出るまで議論を続けることがポイントです。

  3. 全員の意見を尊重する: 参加者全員が自由に意見を述べられる雰囲気を作り出しましょう。これにより、多様な視点からのアイデアが生まれやすくなります。

  4. 定期的に振り返る: 長時間会議の結果を定期的に振り返り、次回の会議に活かすことで、より効果的な会議運営が可能になります。

最後に

事業責任者や経営者の皆さん、短時間の会議ばかりに頼っていては、真に重要な議論や意思決定ができないことが多いです。タバコを吸い、ドーナツを食べ、コーヒーを飲みながら、リラックスした環境でじっくりと議論する長時間会議を取り入れてみてください。これにより、事業の全体像を把握し、確実な決定を行うことができるでしょう。効率を考えすぎるあまり、腰を据えた会議ができていないことで、重要なポイントを見逃しているかもしれません。長時間会議を試してみる価値は十分にあります。

企業は効率を重視するあまり、会議を短時間で終わらせる傾向がありますが、長時間の会議にはそれに勝る利点があります。特に、問題の本質に迫る議論を行うには、時間をかけることが不可欠です。今回ご紹介した方法を取り入れることで、あなたの企業もより良い意思決定を行い、事業の成功を手にすることができるでしょう。

参考文献

  1. Meeting Statistics You Must Know (2023):

    • Pumbleによる調査では、従業員の65%が頻繁な会議が仕事の妨げになると感じており、34%が非生産的な会議が収益の損失を引き起こしていると報告しています。また、従業員の71%が会議が非生産的であると感じていることが明らかになっています。

  2. The Future of Meetings Report (2021):

    • Fellowの調査によると、管理職の31%が週に16回以上の会議に出席しており、エグゼクティブの45%が週に6回から15回の会議に出席していると報告されています。多くの会議が非生産的であると感じる要因の一つです。

  3. State of Video Conferencing Report (2023):

    • Dialpadの調査によると、回答者の46%が週に4時間未満の会議に参加し、37%が4時間から12時間、12%が12時間から20時間、5%が週の半分以上を会議に費やしていると報告されています。会議時間が増えることで非生産的な要素も増える傾向があります​。


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