#私の渾身一句
疫病退散祈る背に風花
茉叶
えきびょうたいさんいのるせにかざはな
十七音 季語:風花
去年の1月に詠んだ一句です。
初詣も一段落した頃、寺社に詣でました。
一月末とはいえ、例年なら参道はにぎわい、
本堂の前には複数列ができます。
でも、疫病二年目に入ろうとするこの年は、
表参道もシャッターを閉めている店が多く、
開いている店にもお客さんはいません。
とても寂しく、寒々しい。
本堂前もがらんとして
スペースが広く感じられます。
例年なら並ぶ人の背しか見えない本堂の前に
大書きされた
疫病退散
の文字。
例年より、手を合わせている人は極端に少ないですが、
いつもより時間をかけて祈っていました。
そのとき、詠んだ句です。
疫病退散祈る背に風花
定型五七五のリズムではなく
破調の句で
例年とは違う様子、ある種不穏さを、
季語、風花(かざはな)に、
祈りと未来の明るさを託しました。
迷いました。
まず、こちらの企画に参加させていただいていいのかどうか。
そして、俳句を始めて1年ちょっとの私に「渾身一句」はあるのだろうか?
「私の代表句」は、初めて詠んだ一句だろうか?
それとも、その秋、出版社の賞をいただいた句だろうか。
初めて詠んだ一句は、拙く、詰め込みすぎだけれども
愛着があります。
noteのアイコンも、その句からのイメージで描いていただきました。
出版社の「俳句で秋を詠んでみよう」企画に出会わなかったら、
あの秋、あんなに俳句を詠んだだろうか?
一句で終わってしまったのではないだろうか。
自分の俳句を振り返る、いい機会となりました。
ありがとうございます。
いいなと思ったら応援しよう!
サポート嬉しいです!ありがとうございます♪
・大人も子どももくつろげる未来のブックカフェの本購入
・娘の創作活動費
・親子にケアの方法を伝えることでサポートしている団体への協力など
お金と愛が循環することに使わせていただきます💕