⑧離婚
帰ってくるなり「離婚して欲しい」と言われた旦那は意外と冷静だった。
リビングのソファーのはじっこに腰掛けると「俺も色々好き勝手してきたから、そう言われても無理は無いと思う。迷惑ばかりかけてきたから」とうなだれた。
この時のことはあまり覚えてないからはしょりたい。うちら夫婦のストーリーより、もっと書きたいことがあるから、省略しよう。私の1人目の旦那のことは、いいや。
とにかく、離婚に向けて時計が進み始めた。ここからトントンと離婚は進み、私は、塗装屋さんに出会って恋をしてから半年後、離婚した。
人生とは、何が起こるかわからない。まさかこんなに好きになる人に出会うとは思わなかった。まさか私が離婚なんかするとは思わなかった。結婚てものを、割と重たく真面目に考えてた私が…ほんと、わからないものだ。
夏にうちの塗り替えに来た塗装屋さん、4つ年上で、人を楽しませるのがうまくて、男らしくてカッコよくて、悪いことも色々してきたけど、子どもとお年寄りには優しい、そんな彼と正式にお付き合いが始まった。別れた途端私は彼に夢中になった。色々なとこで抱き合った。彼とのキスもセックスもそれまでの自分とは別の自分になったかと思うくらい幸せでとろけるものだった。大好きで大好きで仕方なかった。毎日会いたかったし毎日繋がりたかった。私にとって彼はパーフェクトだったんだ。
恋は盲目とは、よく言ったものだ。
恋愛してる時の脳みそは猿以下らしい。そんな言葉をなんかで読んだな。