#71 グッドルーザー『敗者のあり方』
2021年5月13日の放送です!
この話は本質的な人としての「あり方」に触れてる話な気がして、時々思い出します。
▪️ラグビー南アフリカ代表の負け方に感銘を受ける
TAKAさん)
今日は、グッドルーザーっていう話を最近聞いたのでその話をしたいと思います。
静華さん)
へ〜。グッドルーザー?
TAKAさん)
はい。ルーズって負けるっていう意味なので、
「良い敗者」という意味になるんですけど。
2015年のラグビーワールドカップの時に
日本代表のキャプテンをされてた広瀬さんってご存知ですか?
ドラマにも出てたり、今はニュース番組にもよく出てらっしゃるんですけど、広瀬さんとお話ししてた時に、日本が2015年、ラグビーワールドカップで南アフリカに勝った時の、試合後の話をしてくださったんです。
静華さん)
あ〜、ニュースで取り上げられていましたよね。
すごい試合でしたよね。
TAKAさん)
日本の選手はその試合に、勝ちたくて、最後の最後で勝って、喜んでた傍ら、南アフリカの選手たちは、ずっとそれを静かに待っててくれて、一通り日本代表選手たちが喜び終わった後に、コングラチュレーションって声をかけてくれたらしいんですよ。
僕もスポーツの世界でやってきていて、やっぱり試合で負けると悔しくて、相手が勝ってる姿って見るのも嫌なわけですよ。
でも、南アフリカの選手は相手へのリスペクトを持ってね、日本が喜んでるのを最後まで待って、その後におめでとうって声がかけられる、そんな人たちだっただんだと。当時広瀬さんは、試合には勝ったけど、完全にこのチームに負けてるっていうことを思ったということをお話しされていて。
その後南アフリカは、2019年に日本であったラグビーワールドカップで、優勝したんですよね。
静華さん)
へ〜。
▪️「勝ち負け」より「日本一の集団」を目指す。
TAKAさん)
最近よく。「あり方」が大事ってよく言われますよね。
相手をリスペクトする姿勢だったり、
それがラグビーに取り組む姿勢になってて、
勝った負けたって大事なんですけど、
「あり方」っていうのを広瀬さんの
話から思い出させてもらったんですよね。
やっぱり高校生の指導をしてた時、
3年間しかみんな自分の目の前にいないし、
もっと言うと自分も彼らとずっと一緒にいられるわけじゃなかったので、
試合の結果も大事なんですけど、
前にもちょっと話した「日本一の集団」と通じるなと思って。
勝ち負けっていうのは、もちろん勝利を目指すんですけど、
それが全てではなくて。
サッカーってパフォーマンスが高くても
負けてしまう時もあるんですよね。
なので勝った負けたという世界を目指すんじゃなくて、
「日本一の集団を目指そう」っていう話をしてて、
日本一になるようなチームは、
どんな選手たちなのかっていうのを
みんなで意識していました。
そうすると細々した指示をしなくてよくなるんですよね。
例えば高校選手権とか、冬の高校選手権なんていうのは
全国大会にも行くようなチームになってくると
今じゃマスクは当たり前ですけど、
15年以上前は、そこまでではなかったんですね。
でも、バスに乗る時にみんなに風邪をつしちゃいけない、
俺が風邪になるわけにいかない、風邪をひくわけにいかないって、
みんなマスクしてバスに乗り込んでたんですよ。
静華さん)
自主的に?
TAKAさん)
そう。だからそれはやっぱり、指導者が「お前たち風邪ひくんじゃねえぞ」っていうことではなくて、選手たちが自分たちで、「俺たち日本一の集団なんだから、日本一の集団ってどういうチームだろうな」っていうことを言っていて。
そういうことを意識すると、食事が終わった後に片付けるって言った時に誰が当番だ係だなんて話にならないんですよね。
静華さん)
へ〜、すごい!
TAKAさん)
ね。みんなに迷惑かけたくないから。
試合に集中しようってなるんですよね。
「オフザピッチ」なんて言われるんですけど、
サッカー以外のことでみんなにかけられないっていう
集団になっていくんですよ。
そういうのを目指してたことを今回思い出して。
僕がどんな監督を目指しますかって言われた時に、
「存在感のない監督」ってよく言うんですけど、
日本一の集団の選手たちっていうのは、
監督がいなくなってもそこにしっかり主役としているわけで、
自分の存在がなくなった時に選手たちが主役になるってことを考えているんですよね。
静華さん)
なるほどね〜。
▪️審判が目だなたくなった時が一番フェアプレーな状態(西村雄一さんのお話)
TAKAさん)
もうひとついいですか?(笑)
僕の知り合いでJリーグやワールドカップでも
審判されている西村さんって方もいらっしゃって、
その西村さんの考え方が素敵だなと思うのが、
審判が目立たなくなった時「選手たちが一番フェアプレーな状態なんですよ」ってお話もしてくれたんですよ。
これ全部通じるなと思ったんですね。
審判が目立たなくなった時、選手たちが一番フェアプレーな状態というのは、選手同士が相手をリスペクトしていれば、審判が試合をコントロールしなくても、選手たちが「ごめん」と自分からいうし、そういう状態になるんですよね、ファールしても。
僕が存在感のない監督っていう話も、
試合の中で選手たち審判が存在感がなくなった時にいい状態になるっていう話も、
最初にお話したグットルーザー=「みんないい在り方」になっていくんじゃないかなっていう話を
させて頂きました!みんな、そんなことあるのかな。
「在り方」は大事だと思うんですけど。
静華さん)
そうですね。
グッドルーザーという言葉も初めて聞いたし、
勝ち負けの世界にあんまりいなかったので、
そういうことを考えたこともなかったんですけど、
結果に一喜一憂せず、もっと人と人として
尊敬し合って付き合うっていうのは
何の現場でもそうなんだろうなって思って。確かにいい在り方で、常にいたら結果も
そこに繋がってきたりとか繋がってくるっていうところで、
最近プロセスの重要性を話されてる方も多いですけど、
やっぱりいい状態で自分があれば周りもハッピーだし、
自分の目的が達成していくんじゃないかなと。
TAKAさん)
今日はちょっと夜みたいな雰囲気で話してみました〜。
暗いからかな(笑)
じゃあ最後まで読んでくださってありがとうございます。
今日もいってらっしゃい。