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エリオスRのバーストモーション制作について

この記事は「Happy Elements カカリアスタジオ デザイナーアドベントカレンダー2023」の24日目の記事です。

はじめに

こんにちは。
Happy Elements株式会社 カカリアスタジオでHELIOS Rising Heroes (以下 エリオスR)チームのアニメーションデザイナーです。

今年のアドベントカレンダーでは、エリオスRのバーストモーションがどうやって作られていくのかを、先日まで行われていたイベント「聖夜に響くHero's Carol」ヴィクター・ヴァレンタインの制作過程をもとに紹介していきたいと思います。

これまで詳しくお話する機会がなかった分、少し長い記事になりそうですので、ぜひゆっくりとお楽しみいただけると幸いです。
では参りましょう!!



エリオスR アニメーションデザイナーのお仕事

まず最初にエリオスRのアニメーションデザイナーのお仕事について簡単に図にまとめてみました。
バトル中のキャラクターモーション作成から、ミニヒーロー、エネミーの作成などの動くものの制作を主に行っています。

今回はバーストモーションの制作について紹介していきます。


バーストモーション制作

【1】絵コンテの作成

イベントテーマやイラストをもとに、キャラクターの動きや攻撃方法、どんな背景にするかなどを考えていきます。

今回のヴィクターのバーストモーションは、イラスト進化後の雰囲気をベースに全体的に厳かで神聖な感じにしたかったので....

  • ヴィクター自身はあまり動かず(キューブ型の)武器にメインの攻撃をさせたい

  • 攻撃エフェクトをイラストに寄せて聖なる光のような雰囲気にしたい

  • (勝利モーション含め)歌う関連の動きを入れたい

と、考えながら決めていきました。

【2】Vコンテの作成

絵コンテをもとにAdobeAfter EffectsでVコンテを作っていきます。
Vコンテとは全体の尺感やカメラ、キャラクターの動きを確認するものです。
これを作ることで作りたいバーストモーションのイメージを他の人にも共有できるようになるので、作業を分担したり他の職種の人へのイメージの共有もしやすくなります。

Vコンテは完成像が概ね分かればOKなのでとてもラフな絵で作っています。

 

【3】キャラクターモーションの作成:原画~中割作成

Vコンテが完成して尺感が決まったので、これに合わせてSprite Studioというモーション制作ツールでキャラクターモーションを作っていきます。

エリオスRのモーション制作では、まず鍵となるポーズ(原画)と重心の動きだけを作り
その後、原画と原画を繋ぐように中割を作って整えていく。という作り方をしています。

またエリオスRではリミテッドアニメーションを採用しているので、なめらかに動かすのではなく、メリハリをつけたアニメチックなモーションになるよう心がけて制作しています。


【4】キャラクターモーションの作成:服を着せる

モーションが完成したらキャラクターに服を着せていきます。
最初から服を着せてしまうと、体の動きが合っているか分かりづらく、修正のたびに多くの衣装パーツを調整することになってしまうので、モーションが完成してから衣装を着せていきます。

イラストレーターさんが制作してくれるパーツに分けられたイラストデータをもらい、服を着せたデータを作っていきます。
テクスチャの作成~八面図のセットアップまで対応した後、必要なモーションすべてに服を着せていきます

※バーストモーションでの作業画面の録画をし忘れたので勝利モーションの画面です..............!!

衣装パーツは、ベースとなる裸パーツに親子付して配置したあとに、動きやポーズに合わせて変形し調整していきます。
裸のキャラクターに服を着せていくとても重要で大変な工程で......................................す。

ですが、その分キャラクターと長い時間向き合うことになるので、自然とキャラクターの髪の毛の分け目や構造、服のデザインなどを一番頭で理解しているポジションなのではないか....と思いながら制作しています。
イベント「薔薇ハ電脳領域ニ咲ク」 や、イベント「Let to can in Fantastic Circus!」アッシュ・オルブライト(ライオンさん) の衣装は、個人的に特にテンションがあがり楽しく制作しました。

※着せかえ時に服の揺れに合わせて、髪揺れも追加で調整して完成させました!



【5】Unityで背景セット、カメラの動き、エフェクトをつくる

キャラクターの動きができたら、Unityタイムライン機能を使ってバーストモーションの一連の流れを作っていきます。
エンジニアさんがアニメーションデザイナー専用にタイムライン機能を調整してくれたので、これを使って制作しています。

背景セットの窓は、進化後イラストのステンドグラスを見ながら新規テクスチャとして描きおこし配置しました。

また、 スチルモーションでヴィクターに光がさすのを印象的にするため、 冒頭は薄暗い教会の背景からはじめてだんだん明るくなっていくように演出面の調整もしていきます。

エフェクトは絵コンテVコンテをもとに他のアニメーションデザイナーさんが作成してくれました!


【6】完成!!!!!

最後に実機で動いていることを確認したらバーストモーションの完成です!!!!!
実際のバーストモーション制作は、締め切り(こわい)のため工程ごとに作業を分担することもありますが、エリオスRのアニメーションデザイナーは、全員がどの工程も対応できるスタッフが揃っています。(最初は全てできなくても最終的にできるようになっていきますので大丈夫です!)




せっかくの機会なので!

最近制作したモーションの中で思い入れがあるものについて、
他のアニメーションデザイナーからコメントをもらってきましたのでぜひ紹介させてください。

イベント「Brilliant rivalry 」
鳳アキラ 勝利モーション

■担当アニメーションデザイナーコメント
待ってた!!!という人も多そうなアキラとレン従兄弟同士のイベントでした。
イベントテーマに合わせてキャラクターの勝利モーションをリンクさせるような試みを何度か入れていたのですが、 その試みが完全にバチッとハマったのがこのイベントだったなと思います。
アキラとレンに関してはシンメトリーな動きにさせたいよね...。とレンのモーションを作る人と話していたのですが、 先行して作成していたアキラに合わせて、見事なまでに動きをシンクロさせてくれたレン制作者に感謝です。
少し大人びた表情から、笑顔で堂々とした立ち姿まで、アキラらしい王子様感を詰め込んだ勝利モーションになりました。モーション中にレンの波動(氷の要素とか)を入れる案もありましたが、今回はなしになったので、 またここぞ!というときまで温めておこうと思います。


イベント「Fight out vivid colors!」
レオナルド・ライト・Jr 勝利モーション

■担当アニメーションデザイナーコメント
先にキース、ディノのモーションが決定していたので、バランスを見てジュニアはディノの方に合わせてヤンキー座りスタイルにしています。
楽器に向き合っている時の楽し気な表情、こちらを睨みつける表情、最後のあっかんべーと表情の移り変わり具合が気に入っています。 「おれはワルだぜ!」 と言わんばかりの反抗心たっぷりなモーションに仕上げてみましたがいかがでしょうか?皆さまに気に入って頂ければ幸いです。


イベント「Bang★Burn★Bunny!」
ビアンキ・ロウ バーストモーション

■担当アニメーションデザイナーコメント
先に完成していたイラストのイメージから、ポールを使用したダンスショーを演出を取り入れることになりました。
幻覚を見せる能力を持ち合わしてるビアンキらしく、ビアンキのショーに敵が惑わされるような攻撃方法になっています。
演出始めのスポットライトや、歓声、ビアンキの妖艶な立ち上がりモーションで、 「ヤバイショーが始まってしまったぞ!?」と、冒頭から司令の目線も釘づけに出来ていたら嬉しいです。


イベント「Not Mark Time,Forward March!」
セイジ・スカイフォール 勝利モーション

■担当アニメーションデザイナーコメント
かっこよくフラッグを操っているセイジが見たい! と思いフラッグを別途用意してぶんぶん振るってもらいました。
実際のカラーガードの動画を見ながらマーチングらしい立ち姿やシルエットを重視して作成し、さらにキャッチやスピンなどのマーチングパフォーマンスを入れて華やかさを表現しました。
マーチングの規律正しい誠実なイメージやチャーミングな立ち振る舞いが
セイジの雰囲気とうまく調和できていると嬉しいです。
ぜひバトンを持ったジュニアと並べて華やかなマーチングの空気を感じてください。


イベント「『ヒーロー』忍法帖」
ビリー・ワイズ 勝利モーション

■担当アニメーションデザイナーコメント
忍者らしく煙玉で消えるという案を先にいただいていたので、それプラスポップでキメッキメなビリーくんを目指しました。
イラストの雰囲気にも合うモーションになったんじゃないかなと思います。個人的に煙玉を地面に投げつけるポーズの時に口元がマフラーに隠れているところが好みです
NINJAなビリーくんをぜひリザルト画面などで何度もご覧いただけたら嬉しいです。



さいごに

アニメーションデザイナーの仕事はやることが多く、根気が必要な仕事ではあるのですが、
実際の現場では....、
「こういうことをするキャラクターがみたい」「こんな表情をさせてみたい」「いいね!」「そこまでやっていいのか....(やるときもある)」と、楽しみながら制作しています。
そうして作ったものにユーザーのみなさまも気がついてくれたり、わたしたち以上にモーションから想像を膨らませている姿を見かけるととっても嬉しいです!
いつもありがとうございます!

これからもキャラクターの新しい表情や仕草・そこから伝わる感情を【アニメーションで】ユーザーのみなさまにお届けできるように日々制作してまいりますので、
ぜひ今後ともエリオスライジングヒーローズと弊社Happy Elementsをよろしくお願いいたします!

本当に最後になりますが、この記事を読んで、エリオスRやアニメーションデザイナーという職種に魅力を感じた方は、ぜひ一度弊社の採用サイトをご確認ください。

弊社では、同じくクリエイティブな仕事に情熱を持つメンバーを積極的に募集しています。
デザインが好き、ゲームが好き、そして熱狂的に愛されるコンテンツを作り出したいという方、ぜひご応募ください。

それではみなさま素敵なクリスマス・イブを!


Happy Elements カカリアスタジオでは普段から職種内での情報共有やチームを横断しての交流を行っているため、チームやプロジェクトを異動しても本人のキャリアや成長を考えた活躍の場が用意されます。
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