サブプロジェクト開発インタビューvol.5 「あんさんぶるトレーニング!!」 編
今回のアドベントカレンダーでは、Happy Elementsが近年取り組んでいる「サブプロジェクト制度」を使い、新規アプリの開発にチャレンジしたメンバーにインタビューを行いました。
サブプロジェクトインタビュー企画ラストの第5弾は「あんさんぶるトレーニング!!」のデザイナー職群メンバーにインタビュー!
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ー 本日は「あんさんぶるスターズ!!」のスピンオフ作品でもあるトレーニングアプリ「あんさんぶるトレーニング!!(以下、あんトレ)」の開発に携わった3名のデザイナーの方にお話を聞きたいと思います。
まずはみなさん自己紹介をお願いします。
Y.M.:
Y.M.です。会社を横断してデザインの何でも屋さんをする『デザイン戦略室』でデザイナーをしています。入社してから丸5年が経過、今のお仕事は主にWebデザインや、動画を作ったりです。
Y.K.:
Y.K.です。「あんさんぶるスターズ!!(以下あんスタ!!)」チーム所属で、社歴は4年目でアルバイト期間が1年、社員として3年目になります。「あんスタ!!」ではロゴやUIなどのグラフィックデザインをしています。
A.K.:
『デザイン戦略室』に学生アルバイトとして所属しています、A.K.です。今年(2023年)3月にバイトで入社して、インタビュー掲載時点で9ヶ月目くらいです。仕事は主にSNSの施策画像やグッズのデザインで、動画なども少し携わらせていただいてます。
ー 早速今回開発したアプリについて訊いていきたいのですが、
「あんトレ!!」は一言で表すとどんなアプリですか?
Y.K.:
一言……「アイドルがインストラクターになって筋トレを教えてくれるアプリ」。
Y.M.:
「イケメンインストラクターが褒めて筋トレが続くようになるアプリ」。
褒めてくれる要素があります。
A.K.:
もう一つ足すなら「音楽に合わせてイケメンたちに褒められながら筋トレできるようになるアプリ」ですかね。「あんスタ!!」の楽曲を使っているのも売りのひとつです。
ー ありがとうございます。わかりやすいですね。
実際リリースされたものをご自身でもプレイしてみて、いかがですか?
A.K.:
自分でプレイしていても「頑張れ」って声かけてくれて……「はいっ!!!」って言いながらやるのが楽しいです、「頑張ります!ありがとう!」って(笑)
アドニスがアプリの通知で「そろそろトレーニングの時間だぞ」って言ってくれたりして、いいアプリだなと思ってます。
Y.M.:
私の場合、自分のために作ったようなものなので「やらねば……」という使命感でやっています。が、実際のところ家に帰るのが遅くなることも多いので、平日はできないことがほとんどです(笑)。ほぼほぼ土日にやるくらいになっちゃってるんですけど、間が空いても怒られないように、アプリを立ち上げただけで褒めてくれるように作ったので、土日だけでもやってます(笑)
ー Y.M.さんはデザイナーではありますが、このアプリの企画立ち上げの1人でもあります。どのように企画を思いついたのでしょうか。
Y.M.:
一緒に企画を作ったK.M.さん(「あんスタ!!」イラストレーター)とご飯を食べているときに、『Knights』のメンバーの性質がダイエット管理に向いているという話から「あんスタのダイエットアプリがあればいいのにね」って話になりました。その後ダイエットから筋トレになった理由としては、ダイエットだと食事制限も絡んできて全部管理するアプリは難しいだろうと。
それにアイドルがダイエットを推奨するというのも微妙で、筋トレの方がいいだろうということになりました。
▲企画の立ち上げに関しては
ファミ通様のインタビューでも詳細を読むことができます。
ー アプリとして「ここは見てほしい」と、こだわったポイントはありますか?
A.K.:
いちばん「おっ」て思ったのがスタンプを押してくれるモーションのところで、カードの受け渡しがあるとアイドルと一緒にトレーニングしている感が増していいなぁと思ってます。
Y.M.:
スタンプカードを押してくれるときの表情、乙女ゲーかと思うくらいにこやかで良いですよね。
ー 女性陣はスタンプカードのシーンを推しますよね、「キャラが押してくれるのが大事なんだ」と熱弁されていました。最後に、Y.K.さんはいかがですか?
Y.K.:
「あんスタ!!」を知ってる前提になるんですけど、自分がプロデューサーという立場だとアイドルたちは私生活中心に描写されるじゃないですか。「あんトレ!!」では自分がお客様という立場なので、アイドルモードのアイドルが見れる。特に瀬名泉なんかはお姫様扱いされてる状態になるので、決定的に「あんスタ!!」と違うなと思いました。ぜひ味わってほしいです。
ー
「『あんスタ!!』らしさを大事に」
ー それでは、具体的な制作の中身についてお訊きします。それぞれの担当領域と自身のこだわりポイントなどあればお聞かせください。
Y.M.:
トレーニング周りを主としたアプリ内UI全般のデザインを担当しました。
まずトンマナを決めるところからはじめて……、トンマナは最初は迷走して、世に出ているトレーニングアプリを見ると黒金とか、女性向けだったらパステル系だなとかいろいろ迷いました。最終的にはトレーニングアプリというよりはアイドルが一緒に頑張ってくれるということで楽しげな感じにして「あんスタ!!」らしい、元気でフレッシュなトンマナになったという経緯があります
ー ここは苦労したなってところはありますか?
Y.M.:
企画の時点から色々な画面に3Dのモデルが入ることになってたんですけど、UIを作るタイミングではまだデータがなかったので、そこが難しかったです。制作中にダミーの画像を入れてるとピンと来なくて、「これでいいのかな?」と不安を抱えていたところがあったと思います。実際に実装されてみると3Dの顔が良くて、「これも含めてのUIの完成なんだな」ってことを実感しました。
ー 開発中はデザイン戦略室の方も忙しくて、そういった部分でも時間が中々作れずに苦労なさってましたよね。
次に、Y.K.さんはいかがでしたか?
Y.K.:
私は途中から参加したんですが、主にシステムや設定画面のUIデザインと、Y.M.さんの作ったUIをUnityで組む部分、あとはA.K.さんの制作したもののクオリティチェックをしたという感じです。
普段「あんスタ!!」だとグラフィック業務が中心で、なかなかUnityを使うタイミングがないので、「簡単な画面があればやってみたいので、プロジェクトに入れてほしいです」と上司との定期面談でお願いして、「じゃあ、できるところから初めてみますか」という感じで参加しました。
ー Unity自体は初めてではなかったと思いますが、それでも久々に触られるということで最初は困っていましたね(笑)
Y.K.:
めちゃめちゃ困ってました(笑)。画面に何が書いてあるかわからない、ファイルの開き方もわからない、最初だけその上司の方にベタづきで教えていただいて、あとは記憶を頼りに、という感じです。
ー 最後に、A.K.さんはいかがでしたか?
A.K.:
ゲーム内で獲得できる称号のデザインを主に担当しました。既にできあがったもののテキストを差し替えるとかじゃなくて、ベース作りからやってみようかって感じでした。「正社員になったらゲームの中のデザインやらせてもらえるとうれしいな」って思ってたのに「入社して3ヶ月のアルバイトなのに、もう?」って(笑)。
ー これはY.K.さんからの提案があったんですよね。
Y.K.:
はい。これは、私自身がHappy Elementsで学生アルバイトをしていた経験からなんですが、バイトだと業務時間が短いのもあって、どうしても小さい仕事が多くなりがちなんです。そんな当時を振り返って「学生アルバイトのうちに、実際の業務で1からデザインの仕事をする機会があったら良い経験になるかも」と考えていて。そこで今回、『あんトレ!!』で称号画像をいっぱい作らないといけないとなったときに、先程の上司の方に相談してみたら「いい機会だしA.K.さんにやってもらってもいいんじゃない?」となりました。ただ、「その代わりにY.K.さんがしっかり監修してください」と(笑)
ー それでアルバイトとしては異例の抜擢になったと。
A.K.:
声を掛けていただいたときは本当に緊張していました。
不安はあったんですけど、ひとつの夢がかなった状態で。うれしいと不安が同じくらいでした。
実際やってみたら1から何かを作るってすごく大変で。「できるわけないやん…」って感じだったんですけど、Y.K.さんからめっちゃ細かくフィードバックしていただけて。「この人がいたら絶対大丈夫だ」って、背中を全部任せる気持ちでやらせていただきました。不安も抱えつつ、安心もありつつ、いい経験をさせていただいたと思います。
ー できあがったものを見ていかがですか?
A.K.:
最初は恐怖でしたね。なにか自分がミスしてるんじゃないか、何か問題があったらどうしようって。でもSNSで「称号獲得できてうれしい」とか見ると、デザイン方面の感想ではないんですけどうれしくなりますね。普段の業務でX(旧twitter)の施策画像とかキャンペーン画像を作るときもそうなんですけど、ゲームをしていて「うわ、私のだっ」ってなります(笑)
ー 逆にY.K.さんは、A.K.さんにフィードバックをする経験はいかがでしたか?
Y.K.:
今回、A.K.さんが1からデザインを作る業務を担当されるのが初めてということで、フィードバックはできるだけ細かく、どういう理由でそうなるかちゃんと伝わるように心がけました。
他の人にフィードバックをするのは「あんスタ!!」チームの中でもあまり経験はなかったので、二転三転させてしまった部分もあって申し訳ないなと思う部分もありますが、「自分がするならこう作る」は極力抑えて、A.K.さんが作ったものが世に出せる品質までブラッシュアップさせてあげたいという思いでフィードバックしていました。
私の意見でA.K.さんのアイデアが完全に消えてしまうって、やっぱり悲しいじゃないですか。自分が逆の立場だとデザインを担当する人として残念な気持ちになるので、なるべくA.K.さんが作ってきてくれたアイデアは採用できるようにと思ってフィードバックを行いました。
ー
「アプリが生まれてくる瞬間を見られた」
ー 皆さん今回のサブプロジェクトで新しいことにチャレンジして成長したと感じる部分はありますか?
A.K.:
目に見えての成長というか、ゲームが作られてる様子を間近で見られたというのが自分の中で大きかったです。デバッグのリストとかも見せていただいたきましたし、普段所属しているデザイン戦略室は広報向けのデザインというか、ゲームの中身には触らないので、そういった部分が見られたのが自分の中では嬉しかったですね。グラフィックデザイナーとしては、自分が普段作らないトンマナの作品だったので引き出しが増えたという点では成長したと思います。
Y.K.:
Unityを思い出せたのが良かったです。(笑)ツールを使うという技術的な部分で自信がつきました。
それよりも参加してよかったなって思ったのは、新しいゲームができるのをいちばん近くで見られたとことですね。チーム全体を動かすには、やっぱり多少強引にでも引っ張ってくれる人がいないと難しくなってしまうな、とか。みんな「やばいなー、完成させたいなー」って想いはあっても、具体的に何日までに完成させよう!って誰かが引っ張らないと進まないんだなとか。(笑)
Y.M.:
今のは聞いてて耳が痛かったです(笑)。
Y.K.:Y.M.さんはいちばん大変だったと思います。「デザインをどうしますか」は全部決めてたので。
ー ずっと決定を求められ続けてきたという点でY.M.さんの中ではどんな心境でしたか?
Y.M.:
普段から業務では人にフィードバックする役割を担っているので、「どうしてそうなのか」を説明する仕事について気負いはなかったです。ただいつも「フィードバックしたこの回答がほんとうに合ってるのか」って不安になりますね。答えだけ言って意見が対立してしまったらダメだなと思って、理由をたくさん述べてしまったりとか。
プロジェクトをやってみての成長という面で言うと、私は元々情報の構造を組み立てるのは得意分野だと思っていたんですが、普段はWebばかりやっているので、アプリになって「画面の大きさが違うとこんなに違うのか」って感じました。ゲームUIは操作した先の画面のことも考える必要があるとか、視点が全然違うなと。いい経験になったと思います。
ー ひとくちにデザインと言っても扱う媒体が違うとまるで違いますよね。
Y.M.:
はい。他にもアプリが生まれてくるという全貌を見せていただいたのが良い経験だったなと思います。特に最後走り抜けるところのスピードって「こんなにすごいんだ!」って実感があって、ラスト一ヶ月、一週間二週間ぐらいで実装された機能もけっこう多くて驚きました。
ー
「めちゃくちゃ楽しかったです」
ー それでは最後に、サブプロジェクトに参加してみての感想をお願いします。
Y.K.:
「あんトレ!!」に限らず、サブプロジェクトに参加してるメンバーの人たちはすごいなって思いましたね。単純に普段の業務と並行しながら新規プロジェクトに参加するというのは、作りたいという大きな熱意がないと無理だろうなと。
普段の業務はリリースに間に合わせることが大前提となってしまうので、スケジュール的にギリギリで進めていくことが多いんですよね。そうなると、そのような流れの中ではなかなか新しいことに挑戦しづらい。
なので、今回すごく忙しかった中でもUnityに触れる機会をもらって、今後の業務に活かせるような経験が積めたのがよかったです。
A.K.:
今までの仕事でいちばん不安なことが多く難しかったですが、本当に楽しく制作させていただき、とても良い経験になりました。
最初の0から1を作る過程が一番苦労して、1の部分ができて、フィードバックがきて、クオリティをあげていくという工程がめちゃくちゃ楽しかったです。
Y.M.:
一番は、無事にアプリがリリースされてよかったなと。
この前も他のインタビューを受けたとき「どのくらいの時期に企画を始めたか?」と質問されたんですが、最初は2020年に始まってるんですよね……「すごい!ようやく出た!」って感じがすごくあります。
「あんトレ!!」に限らず、社内であたらしい企画の種になるものを発表する場が多くあるので、企画に興味あれば立案者と話してみたり、一緒になにかを作りたいと思える仲間を探せたりするのが弊社の良いところだなと思ってます。
Y.K.:
私も、興味がある人がいたら「やったらええやん」って言います(笑)。
大変なこともたくさんありますが、それ以上に楽しいこともあるので、やってみるのが一番かなと思いますね。
ー みなさん、インタビューありがとうございました!
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