近況:相変わらず足掻く日々
突然だが、オンラインレッスンを始めた。
まだ生徒はいない。
気が付けば、自分の部屋の窓からも紅葉が見えるようになり、イギリスはサマータイムも終わって標準時に戻っている。
これから ますます日の入りが早くなり暗さが増していく。
北の国で暮らしていく精神にダメージを与えるのは寒さもさることながら闇の世界に対峙することだ。
幸い、イギリスは緯度が高いわりに雪もあまり降らず、寒さは厳しく無い。
人々を見舞うはSeasonal Affective Disorder 季節性ウツ、通称SADだ。
これには何年イギリスに暮らしても、未だに克服できていない。
まして、これからここも再びロックダウンで、さらに拍車をかけてくる。
この状況で仕事を見つけるのも難しく、今朝も寝起きに書類審査で落ちたメールを見ることから始まった。
一つの仕事に応募者が殺到しているのも分かる。
最適な人材を確保したいのも理解できる。
自分は何が出来るのか、今の尋常じゃない世の中の状況で、生き残るにはパワーが足りない。
考えても考えても、自分が必要とされる隙間が残されていない気がしてくる。
自律神経失調症やパニック症も出始めている。
夜中にパニックアタックを起こして目覚める日も増えてきた。
心の失調が身体の失調を促している。抗えない。
このコロナは、感染すれば致命傷になりかねないのは周知。
もしかしたら長期化することで世界中で人々の精神不安を煽って心を蝕んでいき、心が弱い人間をふるいに掛けて落として行くことがこのウイルスの本当の目的なのではと思っている。
泣いても、嘆いても、今は静かに時が過ぎて状況が好転するのを待つしか無い。
頭では分かっているが、心が付いて行かずに苦しくて、自分を騙し奮い立たせて夜寝るまでの時間を潰す毎日。
今この瞬間が現実なのか、まだ夢の中にいるのか。
ストレスの最大の一員は仕事が無いことだと思うが、お金を稼ぐということがいかに大変なことか。
自分はもはや誰にも必要とされず、突然消えても気づかれもしないのでは、と思う側から犬が足元にやってきて、私の顔を見上げて尻尾を振っている。
ああ、少なくともこの子には必要にされているのだなって思える最後の砦のような気がする。
とりあえず、もがきながら生きている。広くて深い海の表面を漂うかのよう。
いっぱい泣いて、とことん落ち込んで、でも生きている。
一生懸命、自分ができることを模索して、闇の中を手探りで生きている。
自分の弱い心を、こんなところでひけらかしている。
まだやりたいことがある。
行きたいところがある。
会いたい人がいる。
だから、人見知りで、ヘタレで臆病な気持ちを押し込めて、オンラインレッスン始めた。
自分で自分への抵抗。
怖すぎて、誰もレッスン申請来なければいいなとさえ思ってしまう矛盾。
ああ、切ない。