春日部市議会議員45歳定年制を導入すべき時(一部延長可)
昨日、始めて春日部市議会の3月定例会を傍聴席にて拝見させて頂きました。なぜ、傍聴席にて拝見させて頂いたのかという主な理由としましては大別すると以下の3点になります。
『25歳の新人女性議員の方が、議会においてどれくらいの役割や影響力を持っているのか確かめて見たかった』
『たまたま女性議員の一般質問内容に興味があった』
『これまで生で傍聴したことがなく一度会場にて傍聴してみたいと思っていたところ、たまたまタイミングの合う事前情報があった』
という、3点になります。
(参考: https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=374627973369262&id=100024661876512 )
実際に会場にて市議会を拝聴させて頂くとこれまでの私には見えていなかった様々な収穫を得ることが出来ました。現在では市議会における一般質問の様子やそれに対する質疑応答の様子は、インターネットを経由して生中継で視聴出来るのと同時に、過去の録画中継はオンデマンドで視聴可能です。
(参考:「春日部市議会インターネット中継 http://www.kasukabe-city.stream.jfit.co.jp/ )
こちらでは、質問者や返答者の様子を伺い知ることは可能ですが、議員の方たちにとって、カメラが向いている時は選挙時と同じモードの時であることに加え、議会全体の雰囲気や質問者ではない議員夫々の様子というのは伺い知ることは出来ません。例えば、選挙期間中は凄く謙虚な姿勢だった議員の方や選挙ポスターだと爽やかで清潔感があったけど、「えっ!普段はこんな感じなんだ!!」というような発見もありました。日常における何気ない立ち居振る舞いや仕草には、その人の全てが現れますので隠す事は出来ません。他の議員の方の質問時でも、熱心に聞き入り小まめにメモを取る議員がいる一方で、「この人は寝ているのか?」と思うような方たちもチラホラと見て取れました。座席の机上にある手帳の厚さから伝わるものや、書類や手帳の置き方ひとつにも、その議員の方の熱意というものは見て取れます。
この議員の方たちを有権者の一人として判断する際には、「議員としての資質=考え方✕能力✕熱意」の方程式が当てはまります。例えば、能力が80点と高いがそれに奢り熱意が30点と低ければ、2400点です。しかし、能力が60点の人が、おれは能力はそこまでないが熱意だけは誰にも負けないと80点ならば、4800点です。この時点で後者は前者の倍の点数になります。更に、最も重要となるのは「考え方」です。考え方だけには、プラスとマイナスがついてきます。分かりやすく例えるならば、1点の考え方になるか、-1点の考え方になるか、必ずいずれかになります。前述した、能力と熱意の合計が4800点の人ならば、考え方によって、4800点になるのか、-4800点になるのかが決まります。-4800点の具体例としては、考え方に問題があり贈賄や汚職、ヤミ献金などに手を出してしまう人、最近では自身の立場に奢りパワハラやセクハラなどをしてしまう人がこれに当たります。能力や熱意の合計が大きければ大きいほど、世の中に齎されるマイナスの影響も大きくなります。
25歳の新人女性議員の方に対する率直な感想としては、議会において大きな役割果たし十分な影響力を持っている、と私は感じました。議員としての能力に関しては、当然に若さや経験値不足の面もやや見て取れましたが、若さから生じる「熱意」が素晴らしかったです!更には、考え方の方向性も問題ありません。能力に関しては、経験値と共に向上していくでしょうが、強いて挙げるならば「事実に対する解釈の甘さ」が見て取れました。具体的には、多数の方向性から事実を検証する複眼的な解釈が少ないようにも見えましたが、25歳女性の立場からのストレートな解釈としては良いものがありました。解釈の内容自体が良いか悪いかは別ですが、おっさんたちには、その視点や解釈が必要です。議題の質問内容に即した市民の声という事実があり、その事実に対して自分はどのように解釈しているのか、更には解釈をした上でどのような解決策を自分は提示するのか(行動)までが求められますが、解釈にやや甘さがある分、解決策の提示内容に説得力が不足してしまっている面があったことは否めません。しかし、議会全体に対してはおっさんたち以上の好影響を与えていました。私は、「もっと若い20代や30代を中心にした議員の方たちが、自分の立場から屈託のない声を発し、議会を引っ張らないと、この悪玉コレストロールで動脈硬化が起きているおっさん議会は変わらない!」という印象を強く受けました。選挙権も18歳以上に変更されましたので、もっと、スピード感のある血液サラサラの議会にしなくてはいけません!
優秀な起業家を多く排出するリクルートでは40歳定年制というのが、規則ではありませんが一部の社員の目標とされ慣習化しているところがあります。同様に、市議会議員における被選挙権は25歳から与えられますので、45歳を目安として定年制を導入し高齢者の方たちには退任して頂くことで、熱意あふれる若い世代たちから「俺もやってみよう!私もやってみよう!」というチャレンジングな議員が増えていくことになるのではないでしょうか。市議会議員に対する給与や一部の経費というものは、市民が納めた税金から付与される訳ですが、これは一種の市民から議員に対しての投資とも言える訳であり、市民として同じ額の投資をするならば、若い議員に投資した方が費用対効果におけるその後の様々なメリットは高くなると言えます。
中山兮智是(なかやま・ともゆき) / nakayanさん
JDMRI 日本経営デザイン研究所CEO兼MBAデザイナー
1978年東京都生まれ。建築設計事務所にてデザインの基礎を学んだ後、05年からフリーランスデザイナーとして活動。大学には行かず16年大学院にてMBA取得。これまでに100社以上での実務経験を持つ。
お問合せ先 : nakayama@jdmri.jp