紅葉に誘われて
秋の山を見に来た。
都市部ではまだ紅葉は進んでないが、山間部は色づいてきた。
紅葉した山を見ると、どうしても近くに行きたくなる。
春の山の桜や梅の清楚な美しさとまた違って、豪華だ。
夏の山は以前キャンプとか遊びにはいったが、虫が多いし、汗もかくので気持ち良さでは断然秋だ。
秋の紅葉は小さな木の葉を手に取って見入ってもその美しさに驚くが、色々に紅葉した木々のハーモニーはもう芸術だ。特に日本の紅葉は色の豊かさで世界でも特別だという。山の木々のお祭りだな。それで見ている人びとまで歓声を上げ、笑顔になる。
天高く澄み渡った空と、華やかな山の紅葉。
少し歩くと、渓流が現れた。
小さな川だが、澄んだ水が美しい。
水のせせらぎの音と小鳥のさえずり、お弁当を楽しみたくなる。
やがて来る厳しい冬のまえに、山の木々は精一杯着飾り、楽しんでいる。
もうすぐ夕焼けだ。
小学生中学生の頃は、田舎で紅葉と夕焼けを見ながら下校してた。
紅葉と夕焼けの組み合わせは、なんだか懐かしいような寂しいような、人恋しくなる美しさだ。
居酒屋の人の賑わいが恋しくなった。
絵 マシュー・カサイ「紅葉に誘われて」 水彩 四つ切
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