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X'masに読み返す本。⑬
Merry Christmas🎄🎅🎁✨
って24日に言うのかな?25日かな?
私のうちでは、それらしいことは一切せず、普通の日常。肉じゃがを作って食べました笑
さて、X'masになると本棚からひっぱりだし読む本があります。
トルーマン・カポーティの半自伝的といわれている短編
○クリスマスの思い出
○あるクリスマス
です。村上春樹さんの翻訳で山本容子さんの挿絵。これがまた最高に良い味わい。
カポーティの6才~7才の頃の思い出をモデルに書かれているだろう、自身を少年バディーとし、おばあちゃんいとこのミス・スックと過ごした田舎でのクリスマス(クリスマスの思い出)と、離婚した父親が住む都会で送ったクリスマス(あるクリスマス)をなんともサラッと、でもジワッと、後から静かに広がる、形容しがたい無垢な心情を描いた作品。
はみだし者的扱いを受ける6才のバディと60才のミス・スックの友情は自分たちだけの楽しみを持っていて羨ましくなります。お金はないんですがとても贅沢で豊か。フルーツケーキを焼き、凧を作り…
ミス・スックが神様について気づくシーンが好きです。
あるクリスマス、の方はバディの家庭の複雑さがわかります。
早すぎた出産により子どものできない身体となった母親。そして、かなり年上の未亡人のお相手を生業とするジゴロの父親。
彼らにとってただ一人の子どものバディーなのにその愛は歪んだものに。(後年母親は自殺)
どうにか息子バディとクリスマスを過ごす権利を得た父親の、バディに向かって、愛していると言ってくれ!と縋るシーンは不器用な人間の悲哀があらわされていて…私も自分の両親を思い出して胸がギュッとなります。
両作品とも、ラストは空を見上げる流れになります。いつまでも余韻に浸ることができる、美しい作品です。
随分年の離れた親友、離婚した両親から愛の選択を迫られること、ただ空を見上げること。少し似た経験があって、それもありこの作品は大好きですね。
文章はとても読みやすく!村上春樹さんの翻訳が好きになりました。
ではまた明日っっ
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