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合唱コンクールに燃える

忙しい日々が続いております。
今の学校に異動してから秋はずっと忙しいのですが、慌ただしいです。


進路にとって大事な時期。
生徒と個別に話したいことが沢山あるのに、行事の準備や探究活動に追われています。
授業も、また次の記事にしますが、良くも悪くもちょうど衆議院議員選挙期間に政治を教えることになり、
毎回毎回仕掛けており、なかなか気持ちが大変です。でも、前3年生をもっていた時とはまったく違う授業になっていて面白いです。

そんな中、秋なので合唱コンクールのお話。

合唱コンクールっていいですよね。
クラスで1つのものを作り上げるって、合唱ぐらいなので。
元々音楽好きななもあって、毎年わくわくします。

今年のクラスは大人しくて真面目で、いつも助けてもらっていていますが、
どちらかというと勉強クラスなので、正直な話、合唱はどうかなと思っておりました。


結果、一人ひとりの才能が爆発しております。


もう、曲が上手とかそのようなレベルではなく、
才能の爆発です。



ピアノはピアノコンサートやコンクールでもよいぐらいめちゃくちゃ上手いし、


指揮者は、教えることがないぐらい、すでにタイミングやテンポもばっちりだし、
自分のつくりたい音楽をもっている。
プロの指揮者のように、表情でも曲を表現している。


全体的にはボリュームが大きく、とにかく毎回毎回真面目に、一生懸命歌っている。


歌い方がもう合唱部のような歌い方で、綺麗な声の人が多数。どう歌えばよいのか、優しく他の人にも教えています。


曲を紹介するクラスポスターは、the青春!といった感じで素敵ですし、


めずらしく歌謡曲アレンジではなく、the合唱曲なので、歌詞の解釈も何人かが挑戦してくれて、どれも文学的で素敵。


練習用音源を各パートごとにアプリで作ってくれたり

プログラミングソフトでバー付きのカラオケアプリを作ってしまったり(リンクを貼って紹介したいぐらい素晴らしいです)

音楽が得意な人が毎日発声練習、
腹式呼吸メニューも自分たちで考える。



音楽の授業前はできるだけ早く移動して自主練スタート。


表現がどちらかといえば苦手な生徒も、必ず練習の輪の中にいる。ネガティブなことは一切言わず、日記には毎日、「今日も練習がんばった」と書いてある。


決められた時間以外にも練習をさせてくれという生徒も多数。

練習リーダーは、リーダーとしてばっちりすぎて、ふざける人、練習をサボる人はゼロ。
放課後すぐに練習が始まるし、練習と練習の
合間のぐだぐだした時間はゼロ。

そんなリーダー、なんとくじ引きで神順番を引き当てる。

行事を運営面で支える委員会の生徒。滞りなく仕事を進めている。

学校が苦手な生徒も、それだけ力を入れているならと、練習に参加しようと頑張って学校にくる。ついでに授業にも参加していた。


そんな頑張りをみせる生徒に、放課後残ってこっそり個別レッスンする人も。


もう練習段階で、生徒たちの行動や姿に、驚かされ、本番感動で泣いてしまう気がします。
すでに泣きそう。


最優秀賞をとる。
最初は賞のために頑張り始めたのかもしれないけれど、
聴いてくれている誰かを感動させるため
自分たちの心を繋ぐため
最高の演奏にするため


歌の練習を超えて、一人ひとりができることをやりつくして、最高の音楽をつくろうとしています。

本番はどんな演奏になるか分かりませんが、
賞があたる、あたらないはもはや関係なく、


子どもたちにとって人生で忘れられない最高の思い出になると思いますし、
私のこれまでとこれからの教師生活の中でも1,2を争うぐらい、充実していて、忘れられない時間になると思います。



音楽や歌が好きな自分は、すぐに生徒の合唱練習に介入してしまう悪い癖があります。



去年は、自分のメンタルが崩れてきた時とちょうど重なっており、すべてが空回り。
自分が上手く誘導し、賞を取りやすい盛り上がる曲が選ばれました。指揮者に指揮の振り方を徹底的かな教えて、音楽が得意な生徒が少ないと思い、歌い方も自分から沢山伝えました。
リーダーは頑張っていたし、真面目に練習する生徒もいました。

ただ、やはりクラスとしてまとまりがなかった。
リーダーは、クラスが崩れてしまわないように、常に気を遣っていました。今日は体育館が使える日だから練習はお休み。
練習は強制したくないから、やりたい人だけでいいよ。


練習する人が少ないので、分からない、難しい、めんどくさい、やりたくない。ネガティブな言葉が毎日聞こえてきました。
どんどん上手くなる他のクラスと比べて、
どうせうちのクラスは...
いまさらやっても...
という雰囲気になってしまいました。


盛り上がる曲が選曲され、指揮者も伴奏者も上手で、歌が上手い生徒がいて、元気でエネルギッシュなクラスだったのに、ほぼ初めて、賞を逃す状況でした。

元々メンタルが崩れ始めていた頃だったので、もう私は、担任として合唱コンクールなどの行事に熱を入れるのは、今後辞めようと心に決めました。
その直後、生徒からも直接、最近の先生は感情的でイライラしていて、生徒のことを考えていなくて、クラス全体から嫌われているという指摘を受けました。人間関係的な要因も相まって、本格的なメンタルダウンに突入します。



それから一年後。
自分自身も、働き方も、人間関係も、生徒との接し方も、学級経営の仕方も、生徒指導の仕方もすべてが変わりました。


特に合唱に関して、
初めて選曲に関するアドバイスはいいませんでした。

全体に向けて大きな声で指摘をしない。
それが、今回の私の目標です。
歌詞の解釈、歌い方は指揮者やパートリーダーに任せつつ、
気になったことは、練習リーダーに伝え、それをみんなに言うかどうかは任せています。


クラスのため何かをしてくれたり、作ってくれたりした生徒には個別にも全体の前でも褒めています。


一人ひとりが自分にできることを探して、見つけて、行動しています。


ある生徒の日記に



毎日みんなと楽しく合唱の練習ができて、僕は幸せです。


そう書いてありました。
歌う喜び、
歌う幸せ。


本番まであと数日。思う存分感じてほしいと思います。

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