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豊かさってなんなの?を地元の温泉からみる

4月。
出会いの季節。新緑が息吹く季節。道端の花が色づく季節。

4月のそれとは対比して3月は別れが多いのかもしれません。



昭和42年、私が生まれる20年前に開業した
地元の「湯の町温泉」
その湯の町温泉が3月末をもって幕を閉じました。

この紙には書かれていませんが、
うちのお父さんが最後にお風呂に入りに伺ったところ、
以下がもう1つの理由だそうです。

「ご主人と長い事話ました

来年区切りの50年で

やめたかったけど

消費税増税後の売り上げ減が

大きくて断念したそうです」



そっか。売り上げきつかったんだ。



物心ついた3才ころから湯の町温泉に行くことが私の楽しみの1つになっていた。


お母さんと妹と、仕事が早く終わったらお父さんも。4人で手を繋ぎながら行く
ちょうど徒歩5分ほどの距離。

いつも暖かな目で出迎えてくれる、
おじちゃんとおばちゃん。

少し深めの熱いお風呂と、
未だに1度も入れない電気風呂と
サウナと水風呂と。
外には岩に囲まれた露天風呂もある。

1番の楽しみは毎週変わる露天風呂のメニュー。
柑橘系が多く、グレープフルーツの皮が丸ごと入ってたり。

そんな湯の町温泉が3月末をもって突然の閉店。


年始の1番風呂は湯の町温泉。
今年も行った。


その時はいつも通り元気だったおじちゃん。
他の人と話してらして、また来るから
その時に声をかけたらいいやと思っていた。



もう、その頃にはきっと、お店閉めること決めてたんだよね。


生活様式が変化する中で、
資金力の大きなチェーンストアだけが生き残って、
こうした片田舎の温泉が姿を消していくことは
果たして豊かになっているといえるのでしょうか。
もし、それを豊かと置くなら私はそんなものはいらない。



ずっと行っていた地元のオバタクリーニングも
一昨年無くなった。

そして、温泉もなくなる。

どちらも経営が難しくなり、
後1年が続けられない。



都会にだけ、ヒトモノカネが集中し地方に元気がない。
いや、正確に言うと元気にしたいが資金力がない。

弱肉強食。
資本主義ではきっとそうなんだけど。

そうなんだけど、なんだけどさ、、


ちょっと変えていきたいんですよね。



「豊かさとは」


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