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小学校入学

首都圏のある街で、父と弟と私の3人の生活だった。
父は会社があったので、家政婦さんが来てた。
後から聞いた父の話によると、昼間と夜の家政婦さん2人来てたらしい。

ある時、家政婦さんが私たちを寝かしつけてから帰宅した時のこと。
選挙カーから大きな声が聞こえて、私は起きてしまった。
すると、お部屋は真っ暗で、弟が横で寝てて、まだ、父は帰っていなかった。

私は、怖くて寂しくて大泣きして、
寝てる弟を揺り起こし、
真っ暗な中、
近所の家政婦さんの家まで、弟を連れて走って訪ねて行った。
すると、家政婦さんは家族揃ってて、明かるい中で、
子供の私達が泣きながら訪ねて行ったので、困った顔をしてた。

今でも覚えているけど、
あの家族の雰囲気がとっても羨ましたかった。
これを今書いてて、ようやくあの時の感情が出て来て、涙が出た。

私は、小学校に入ってお友達が出来た。3歳下の弟は、「おねえちゃん、おねえちゃん」と言って、何時も私にくっついて来た。私は、1人でお友達と遊びたかったけど、しかたなく連れて行った。
ある時、そのお友達の家に行った。
そこに、私の弟と同じ年の弟がいた。お友達が、弟を取り替えっこして遊ぼうと言った。私は、弟が邪魔だったので、すんなり従った。
すると、そのお友達の弟が、とってもわがままで嫌になった。その時初めて、私の弟のほうがかわいい!と思えた。