バス運転士の2024年問題と人手不足②
元警察官で、数回の転職を得て、現在はバス運転手をしている傍ら、講演講師として活動をしている者が、思ったことを書くつぶやきです。
私個人の見解であることをご理解の上、読んでいただけると幸いです。
ある週の私の勤務時間
月 5:32~10:28 12:47~20:13
火 5:28~13:19
水 5:30~9:46 12:35~19:38
木 6:50~9:10 14:20~21:09
金 6:45~9:02 13:18~21:44
土 12:35~19:53(休日出勤)
日 休
私は今の職場では、基本土日休みの就業契約をしています。
休日出勤や残業は希望だよと言われましたが、人手不足なので、
休日出勤・残業をする前提で勤務作成をしています。
有給休暇は早めに申請すれば取得できる様に対応してくれるとのことです。
この週は火曜日が早く退勤できてますが、残業付・休日出勤が基本です。
一般の方の通勤・帰宅時間帯に併せていくと、
必然的にその前・後に出退勤することになってしまいます。
空いている時間は何をしているのかと言うと、
私の場合、基本バスの中で昼寝をして、ご飯を食べ、
次の仕事に出ていくって感じです。
但し5時間近く空く時は、さすがに家に一旦帰って、うちでお昼ご飯・一休みをして、再び仕事に行きます。
でも給料(お金)が発生するのは、運転している時間のみで、
待機している時間はお金が発生しないんです。
お金を得るために、残業や休日出勤をしているのが実情です。
これがバス運転手の現実なんです。
マスコミは、経営者やバス利用者の視点では、よく報道していますが、
バス運転手の視点では、全く報道していないのが実情で、残念です。
こんな仕事をしていたら、一般の方は嫌になりますよね。
ストライキ等の騒ぎになるかと思いますけどね…。
バス運転手は、給料を得るため、今あるダイヤを維持するために
朝から晩まで長時間働いているのです。
これらが限界に来てしまったので、たくさんの退職者が出て、
また採用しても、このからくりを知ってしまったことで、
新入社員も定着しないんですよ…。
人手不足になり、補充ができないから、減便や廃止になってしまうことを、利用者は知るべきです。
じゃどうすればいいか?
前にも書きましたが、ずばり今働いている人の賃金を上げること!
長時間労働をしなくても、世間一般の給料水準に持っていける様に
経営者は努力するとともに、国は賃金や労働時間をしっかり監視していくことだと思います。
利用者も早朝や夜の時間帯は、今の倍の運賃を支払うことを容認しなければならないと思います。
またマイカー通勤や、送迎等もやめて、バスにシフトして行かなければ、
減便・廃止になる一方です、本当に。
この現状が変わらない限り、バスは減便・廃止が進んでいくんです。
経営者は当然ですが、利用者・行政・国等が一体となって、この問題を取り組んでいかないと、日本の公共交通(特にバス)の体系は崩壊します。
崩壊している地域もありますが、これ以上悪化させないためには、
一刻も早く手を打たないと、終わると言っても過言ではありません。
機会があれば、バス運転手に対するカスハラについて書いてみたいと思います。
バス運転手、またはバスに対するカスハラもひどく、退職者が続出し、
減便・廃止に進んでいる現状を知ってもらいたいと思います。
利用者(住民)も、危機感を持たないと、
街からバスがなくなるのは時間の問題です。
カウントダウンはもう始まっているんです…。
私の講演を聞いてみたいと言う方は、
「一般社団法人 日本刑事技術協会」へ気軽にご連絡下さい!
河野博紀プロフィール
河野 博紀 | 一般社団法人日本刑事技術協会 (j-keiji.org)