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モノの行方
昨年亡くなった叔母の遺品整理の話を姑がこぼす
叔母も生前のうちにある程度片付けていたようだが細々とした生活用品から娘に譲ろうととっておいたのであろう着物などが残っていると、世話をしていた方から娘(夫の従妹)さんに連絡があったそう
「それでね、◯ちゃんはその世話人のひとにぜんぶ処分してください。って言ったんだって。◯ちゃんに譲ろうと思ってたものくらいは引き取ったらいいんじゃないの?って言ったのよ。良い着物とか持ってたもの。もったいない。着てあげたらいいのに。それか、誰かに譲るとか。ねぇ。今は売るとかもできるでしょ?」
◯ちゃんの住む都内から叔母の住んでいたところまでの距離約600km 車で行ったら片道7時間 おいそれと向かえる距離ではない
いくらものを少なく暮らしていたとはいえ、60代後半の女性の荷物はそれなりの量になるだろう 正直、引き取るのは難しく有り体に言ってしまえばいらない 着物もなかなか着る機会などない お義母さん、着物はフリマアプリでも売れないのよ
ぜんぶ処分してほしい
◯ちゃんの気持ちはよくわかる
義母はそのあと
「うちもねぇ。少しずつ片付けたいと思うんだけど…捨てられなくて」
はい。そうですよね
存じております
モノに溢れた夫の実家
心からお願いしたい
いらないモノは捨てて…
いずれ、私が処分することになるであろう
モノ、モノ、モノ…
床にもテーブルの上にも溢れているモノたち
食器だってどれだけあるんだろう…
こんなやりとりを年明け元旦1月1日にした
あけて、次の日
娘と代官山蔦谷に向かった
目的は
にっぽんの暮らし展
好きな作家さんが出品していたのだ
丁寧な仕事ぶりにうっとりし、その中のひとつ
こけし
を手に取った
そんな私の背後から娘が「それ買うの?」と聞いてきた
その時、私の頭の中でぐるっといろんな感情が巡ったのよね
そっか
私が増やしたものはいずれ子どもたち(主に娘だと思う)が処分することになるわけで、子どもたちの負担になるのか
持ち物なんてきっとほとんどのものがいつか不要なモノに変わってしまうのか
そっと、こけしを元の位置に置いた
そこから急に家の中にあるモノたちの行方が気になり出して、モノの多さも気になり出して
暮らしを見つめ直すことにしたのである
使ってないモノは捨てよう
明らかに不要なモノも捨てよう
時間を無駄に使うモノを捨てよう
そして、好きなコトを大切にして過ごそう
ちょうど聞いていたオーディオブックの中の本の一言
モノ思考からコト思考へ
暮らしも思考も変えて行く時期なのかもしれない
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リースも植物も
シンプルな姿がいちばん
良いなって思う