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「好き」は最強の感情!私とプロセカと音楽の話

プロジェクトセカイの最新イベント「鳴らせ ビューティフルサウンド!」
バナーとロゴにトランペットが映ってた時点でめちゃくちゃ楽しみにしてました。
というのも私、元オーケストラ部・元吹奏楽部・トロンボーン担当。
上手いとはとても言えないけど、とても濃い時間をともに過ごしたのが楽器です。

今回も初日にストーリーを読破できたのですが、泣きました。
いや、これ読んで泣く人ってそんなにいないと思うんですけど、個人的に覚えのある体験や思いに溢れてて…気づいたら泣いてました。

以下イベストを読んで特に心動かされたところのお話をしていきたいと思います。
あらすじの説明は省きます。イベント終了後にはYouTubeでもストーリーが公開されるので、ぜひ読んでみてください!(公開されたらリンク貼ろうかな)

↓公開されたので追記しました。ぜひ!

そしてプロセカオタクとしての自分だけでなく、楽器オタクの自分が多めに出ると思います。
ご了承ください!

金管楽器の豆知識と試奏のお話

最初に話すのこれ?って感じだけど、時系列順だとこうなりました(笑)
今回懐かしい単語が出てきて嬉しかったのでちょっと解説させてください。
(長いかもなので興味なかったら飛ばしてください!笑)

イエローブラスとゴールドブラス

金管楽器の多くは「真鍮」という、銅と亜鉛の合金でできています。(どちらも銅の方が配合量多い)
で、亜鉛の比率が多いのがイエローブラス、少ないのがゴールドブラスです。
見た方が早いです。はい!

出典:https://www.shimamura.co.jp/shop/nagoya/product/20170203/899

イエローブラスは明るくてハリがある音、ゴールドブラスは柔らかく厚めの音という特徴があります。
個人的なイメージとしては、高音楽器の方がイエロー率が高く、低音楽器の方がゴールド率が高い…ような気がします。

そして、これにプラスでラッカーや銀・金メッキで加工がしてあります。
トランペットというと銀色のイメージがある人が多いと思いますが、あれは真鍮に銀メッキ加工がしてあるものです。
で、このメッキの種類によっても音色が変わります。

管の太さの違い(+トロンボーンの種類)

これは杏ちゃんが説明してくれてる通りですね!

理科で習う、糸が太く・長くなると音が低くなるの原理をわかりやすく使っているのがトロンボーンです。口の形とスライドの伸ばし具合によって音を変えます。
ちょっと情報を捕捉すると、トロンボーンって何種類かの形があります。

出典:https://www.shimamura.co.jp/shop/aeonfunabashi/product/20190427/3354

この中でよく使われているのが、テナー・テナーバス・バスの3種類。
管の長さやロータリー(使用する管の切り替えスイッチ)の数が違います。
名前の通り得意とする音域が異なるので、合わせて管の太さもテナーは細いもの、テナーバスやバスや太いものを使っていることがほとんどです。

これ、慣れるまでは結構体感違いがあります。

私は中1の夏まで細管のテナー、冬頃までは中細管のテナーバス、それ以降は太管のテナーバス使っていたのですが、管を太くするたびに息が足りなくなっていたのを覚えています。
逆に、太管のバスを使っていた先輩が、高音を出すため一時的に細管テナーに持ち替えたときは、肺活量が有り余りすぎて音が割れちゃってました。


でね!なんでこんなに長々楽器の話をしてきたかっていうと、同じ楽器でも銘柄とか種類によって全然音が違うから、買うにあたって試奏ってすごく大事だよって話がしたかったの!

私は中1の冬に中古でトロンボーンを買ったのですが、その時候補が2個ありました。
綺麗で安めのやつと、表面に傷や錆が目立つちょっと高いやつ。
実際吹いてみるまでは、絶対安いやつを買おうと思ってた。

でも吹いてみると、あまりにも高い方の音が良くって!特に低音の響きの重厚感に惚れ惚れして、そっちを選びました。

だから、今回描かれたような気軽に楽器の試奏ができるイベントってありがたいなーって思います。
もちろん高い買い物だからハードルは高いけど、だからこそ試奏が大切だし、買わずとも実際に触れるきっかけって入口として有効で、そういう機会が音楽人口を増やすことに繋がるのかなって思います。

ちなみに私のMY楽器は、イエローブラスの太管テナーバス。
お迎えした時よりさらに傷は増えましたが、いろんなことを一緒に乗り越えてきた大切な相棒です。

F管の形がオープンラップになっていて、開放的な音が特徴です!

マウスピース練習のお話

さぁようやくキャラの話ができます!笑

ストーリー中でキャラ達が挑戦していたマウスピース、実際に私の場合、始めて1ヶ月は楽器をつけず、ひたすらマウスピースで練習していたし、楽器を使うようになってからも、ウォーミングアップとしてマウスピース練習をやっていました。

金管楽器の場合、口の形によっても音が変わるので、マウスピースだけで音を変える練習(リップスラー)が大事だったりします。
マウスピースだけでカエルの歌を演奏するテストがありました(笑)

管楽器の吹き方って見た目でわかりづらく、言語化も難しいので(冬弥の説明がわかりやすくてびっくりした)、結局は自分でコツを掴むしかなかったりします。
そのコツの掴み方に個性が出てて面白かったです。

まふゆはどうして音が鳴らないのか、どうしたら鳴るのか自分で論理的に把握できて、それをすぐ形にする器用さも持っているタイプ。
杏ちゃんも説明を聞いたら出来たあたり、器用だなと思います。

この奏可愛いですよね!!!気が早いけど早くグッズが欲しいです。
この時の奏は決して肺活量が足りないわけではなく(マウスピースだけならそんなに肺活量は要らない)、頬が膨らんでいるあたり上手く息が入っていかないんだろうなって思います。

あと向き不向きもあります。
私は中学の体験の時、トランペットとホルンは音が出なかったけどトロンボーンは出たし、高校でサックスを体験したときはソプラノとアルトは出なくてテナーとバリトンは出ました。
私の口は低音向きのようです。(逆の人もいる)

イメージを形にするお話

なかなか音が出ず、諦めかける男の子。
突破口となったのは奏の気づきでした

「頭を空っぽにする」って、簡単にできる人もいると思うけど、難しい人もいると思います。
かくいう私も、頭を空っぽにして!と言われたら、どうやって空っぽにしよう…って考えちゃうタイプです。本末転倒。

でもそういう人ほど、視点を変える必要はあると思います。
技術について考えるんじゃなくて、どんな音を出したいか考える。
これならそんなに難易度はグンと下がるように感じます。

それでも余計なことが頭をよぎる時には、一旦休憩したりしばらく練習をやめてみると、案外あっさり出来るようになっていることもありました。
いずれにせよ、「出来ない」に囚われ続ける必要はないし、まずは自分が楽しむことで聞いてくれた人たちにも楽しんでもらえる、と私は思います。


冬弥の接客についてもそう。
上手くやろうとしていた時はぎこちなかった動きや表情も、咲希に大切なことを教えてもらったあとは柔らかく、楽しげなものに変わりました。
そしてその思いが、ブースに来てくれた人に伝わったのだと思います。

効果音と動きがガチガチで面白かった(笑)
ここのビビレンにめっちゃ笑った
報酬星2のサイドストーリー、前後編どちらもめちゃくちゃ良かったのでぜひ!

苦しくても続けてこられたのは

私が中学2年の時、顧問の先生が変わって部内が荒れてて、体験に来た新入生に自信を持って「ぜひ入って!楽しいよ!」と言えない時がありました。
それでも音楽が、楽器が好きだったから、せっかくキラキラした顔で来てくれた子たちの楽器との出会いが嫌な思い出で終わってほしくないな。その一心で体験に応じていました。
自分が初めて音を出せた時も嬉しかったけど、新入生が音を出せた時の嬉しそうな顔も大好きでした。

私がトロンボーンを希望に入れたのは、やりたかった金管楽器の中で唯一音が鳴って嬉しかったから。
もっと上手くなりたいと思ったのは、先輩の奏でる音がすごく力強くて綺麗だったから。
合奏が好きになったのは、指揮の先生がとっても楽しそうだったから。
トロンボーンを買ったのは、トロンボーンが大好きな先輩を見て自然と愛着が湧いたから。

その後辛いこともたくさんあったけど、なんだかんだ長いこと続けてきたのはそういうポジティブな原体験があったからだし、音を通して心を通わせられる仲間がいたから。プラス、せっかく楽器買ったのにもったいないなって思ったから(笑)
そして、なんだかんだ続けてるうちに音楽や楽器の奥深い魅力に気づけて、もっともっと好きになっていきました。

好きだからこそ苦しくてもやめられなくて、余計に辛くもあったけれど、中学での苦しい時間を超えた先、高校で新しい仲間や新しい音に出会えて、続けてて良かったと思いました。

冬弥や奏の歩いてきた道や身につけたものに比べたら自分なんて足元にも及ばないけれど、このストーリーを通して、今まで遠いもののように感じていた2人の音楽への想いを少し近くに感じることができたように思います。

私もやっぱりどこまで行っても音楽が好きだ。
その気持ちの原点を思い出させてくれて本当にありがとうの気持ちです。

思うような音が出せない時間は本当に苦しいし、合奏という形にならないまま練習を続けるのも辛いことです。
管楽器は1人で和音を鳴らせない楽器なので、人と一緒に奏でてなんぼ!だと私は思っています。
ようやく音楽を楽しむスタートラインに立ったあの男の子が、これからみんなと一緒に音楽を楽しんでくれることを願っています。

幼少期からの環境ゆえ耳が肥えていて、高いレベルの「良い音」を知っている冬弥ですが、たとえ不完全でもその裏にある想いや努力をしっかり汲んでくれるところにらしさが出ていて好きです。

今の私と音楽

今私は楽団などには所属していません。
大学1年の終わりにジャズサークルを辞めて以来1年以上トロンボーンを吹いていません。
でも、いまだにオーケストラや吹奏楽が好きで、YouTubeで演奏してみた動画やかつて演奏した曲を見たり、好きなコンテンツのオケコンに行くのが楽しみになっています。
中低音楽器を担当していた名残か、オフボーカルバージョン激推しオタクをやっていたりもします。

先日もセカイシンフォニー大阪公演に参戦し、チューニングの時点で泣くという謎ムーブをかましてきました!笑
キャストさんの歌唱が素晴らしすぎるのはもちろんですが、弦楽器のピチカートとか、管楽器のグリッサンドとか、打楽器ここでこれが入ってるんだ!とか、1階席と2階席の音響の違いとか、演奏をより深く楽しめている気がして、私にとって音楽は良い趣味に昇華されているように感じています。

今はセカシンの余韻で絶賛トロンボーン吹きたい期です。
自分の楽器を持ってるから吹きたいと思った時に吹けるし、これからも気ままに楽しんでいきたいと思います。

そしていつかは、また誰かと演奏できる環境に身を置いてみたいです。
大人になるとその環境を作ることが大変なんだなって、そう考えると部活動ってありがたかったなって今になって思います。
なので、今そういう環境がある方はぜひ楽しんでください!

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