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自分に寄り添うこと

「ね、電車降りていい?」

息子とでかけた日、突然言われて途中下車。目的地まであと少しというところ。

「やっぱり無理だ。耐えられない。」

息子はしばらく前から電車に乗ると吐き気がしたりドキドキしたりするようでした……。

この日、息子は大丈夫かなぁと思いながらも、今までも出かけられていたし行けば楽しいだろうという思い、そしてわたしに断りづらいという気持ちもあって出かけたものの、無理だということに気づいたのです。

駅から出てちょっとしたパニック状態の息子……。

そんな息子を見て、戸惑うわたし。

息子の話を聞きながら、この後どうするんだ、どうやって帰るんだ、と頭の中は策を練ろうと混乱。

駅の反対側に行ってみたもののロータリーがなくタクシーさえつかまえられなそう……

しばらく話し合ったあと、とにかく落ち着こうということになり、幸い近くにあったカフェへ。

そのカフェが思いの外心地よく、美味しいカフェラテとランチをいただきながら、色んな話をして二人で1時間以上過ごすことに。


わたしになにが出来るんだろう。

近くにいながらも何もできなかった自分。

もしかして誰も具体的な何かなんてできない、本人さえわからないのだから。

そしてこれは息子の心の叫びだから。

ふと頭をよぎったこと……

きっと息子は、どんな自分もバツをつけることなく、まずは彼自身が自分に寄り添ってあげることが大切で、わたしはわたしに寄り添う。

もちろん、息子の話を聞いたり、温かいごはんを出したり、そばで見守ることはできる。

でもベースには、息子と、そして息子に寄り添いたいと思う私自身も、まずは自分に寄り添って、どんな自分も、そうだよね、大丈夫大丈夫、と受け入れてあげることが必要なのではないかと思ったんです。

息子が心に背負っているものは見えないけれど、どちらも「寄り添うこと」を心がけることで、きっと新たに見えてくる景色があるのだと信じたいです。

さて、カフェを出た後、いつでも降りられるように各駅停車に乗ったのですが、カフェで落ち着きを取り戻した息子は、電車の中でも話しに夢中になり気が紛れたのか、降りることなく帰宅することができました。

自分をケアすることの大切さを少しずつわかってきたからこそ、それを息子にも伝えたい。

息子も少し前から始めた舌磨き、それがいつか心をケアすることにも繋がりますように。

今日も読んでいただきありがとうございました。


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