超ド近眼の私の右目が白内障になりまして...白内障手術経験談・6
この夏、ドイツの病院で白内障の手術を受けました。
これはこの時の経験談です。
前回はこちら。
術後検査と退院
手術を受けた翌日、お昼近くになって看護師に「検査に行け」と言われた。
なんだ、自分で診察室まで行くのか。病室に医師が来てくれるのかと思っていた。
だが、考えると患者が診察室まで行くしか手がない。目の検査には色々な器具が必要だ。
これまで足の骨折での入院経験しかない私は
入院=ずっとベッドに寝ていて、検査にはベッドごと診察室なりレントゲン室なりに運んでもらう、
と思っていた。これしか経験したことがなかったのだ。
今回は日帰りでもできる白内障手術だ。歩けるのだ。検査には患者が診察室に行くのは当たり前といえば当たり前だった。
検査に行くと、女医が手術を受けた目についていたカバーとコットンを外した。
つい、目を閉じてしまった。この手術したばかりの目、もう目を開けて周りを見てもいいのかな?
眩しい世界
検査では異常がなかった。
「手術をしていない方の目はひどい近眼ですね。こちらの目の手術予定は?」
「ありません」
「左右の視力のバランスがかなり悪くなりましたね。左目のコンタクトレンズはお持ちですか?」
「持ってきています。もう装着してもいいですか?」
手術後、手術をした右目は眼帯のようにカバーされて見えなかったし、メガネをかけて(コットンの上についていたプラスチックのカバーが邪魔だったが)過ごしていた。
それが右目のカバーが外された。手術した右目の視力はこれまでよりずっとよくなっているのだ。今度はこれまでのメガネが使えない。
「左目はこれまで使っていたコンタクトレンズを装着してみてください。それで問題があるようだったら医者に相談してください」
コンタクトレンズは片目だけでも使えるが、メガネは片目の視力が変わると使えない。
「で、今日退院しますか?」
もう1日入院していても良かったのだろうが、退院することにした。その後の検査は開業医の診療所で受ければ良い、というのが退院する気になった決め手だった。
(退院しても検査にクリニックに来い、と言われると、クリニックまで自宅から車で高速道路を飛ばして30分かかるのだ。診療所ならバスでも10分で行ける)
開業医に渡す診断書、退院時の注意事項を受け取り、病室に戻り、左目にコンタクトレンズを入れた。これで一応快適に周りを見ることができた。
ランチを食べ、夫に迎えに来てくれ、と電話をしてから帰り支度をした。
手術をしてから初めて外にでた。この日も今年の夏では珍しくとてもとても良いお天気だった。
両目を開けた。
ま、まぶしい!
クリニックの医者にサングラスをかけた方が良いのか尋ねておいたのだが、答えは「サングラスをかけたかったらかけろ」だった。
白内障手術後はサングラスが必須だと思っていたから医師の回答にびっくりしたが、一応サングラスを用意してきた。
入院バッグを開けてサングラスを取り出した。やっとこれで目が開けられる。視力はどうなのだろう?
左目を手で覆ってみた。これで手術を受けた右目だけでどのように見えるかわかるはずだ。
ドキドキした。いくら医者が「期待するな」と言ったとはいえ、これまでよりはよく見えるはずだ。
見えた。割とはっきりと見えた。
ただ、左目にコンタクトレンズを入れて見える世界には及ばない。なんとなく右目は良くなっていない気がした。
おかしなものだ。右目は「裸眼」でこれだけ見えるようになったというのに。
コンタクトレンズも入れず、メガネもかけず、裸眼でこれだけ見えるようになったのは生まれて初めてかもしれないというのに。。
「まだ手術をした目の視力が安定していないのかな?」(続く)