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神様と天気と娘の話
先日、ミチテルさんのエッセイを読んだ。
娘さんとテープの色について会話をしている話だった。素敵なお話なので、ぜひ読んでほしい。
このエッセイを読んで、似たような話を娘としたことを思い出した。
確か「空」の話……
あれ?雲の話だったかな?
正直、細かいところは覚えていない。
でも、娘の言葉を聞いて「面白いことを言うな」と思ったことだけは、はっきり覚えている。
せっかくなら私もnoteに残しておきたい。
そう思って、娘に「この前、雨の話をしたの覚えてる?」と確認してみた。
娘は、キョトンとしている。
「あれだよ!あれ!雨が涙だった話。空だったか、雲だったか、涙は雨ってやつ。」
あれって何だよって感じだけど、娘には伝わったらしい。
「ああ!神様の涙ね!」
……空でも雲でもなく、神様の話だったらしい。
子どもとの会話をすぐに忘れてしまう。
ミチテルさんのエッセイにも同じようなことが書いてあって、心から共感した。
そう、あの日は雨が降っていた。
車を運転していると、娘がふと「雨は神様の涙だよ」と言ったんだ。
面白いことを言うなと思って、ついでに他の天気についても聞いてみた。娘はうれしそうに答えてくれる。
「曇りは、神様が泣きそうになってる」
「悲しんでる」ではなく、「泣きそうになっている」らしい。
「晴れは、神様がにっこりしてる」
“にっこり” という表現が可愛らしいなと思った。
そして、雪については——
「雪はね、神様のベットの雲がポロポロ落っこちてるんだよ。」
ほーーー!!
思ってもみなかった答えにびっくりした。子どもの感性って、本当にすばらしい。
でもね。
雪の話もいいけれど、私が一番好きなのは「強風」
ただの風ではなく、強風。
近ごろ、私の住む地域では強風がよく吹いていて、そのときに娘が言った言葉だ。
「強風はね、神様の連続くしゃみ」
……気の毒な神様。何百回くしゃみをしたんだろう。
私にとっては、娘との大切な思い出。でも、こういう何気ない会話は、すぐに忘れてしまう儚いものだ。
子どものユーモアや成長は、こんなふとしたやりとりの中に隠れている。
もし、エッセイを読んでいなかったら、この神様の話も記憶の奥底に埋もれてしまっていただろう。
今、このタイミングで読めてよかった。
ミチテルさんありがとうございます。
(このnoteを書くために、娘に3回同じ話をしてもらいました。笑)