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天国へ旅立った愛犬

私のクリエイター名"MIRU"は愛犬の名前。


普段は"ミルくん"と呼んでいた。


ミルくんは今年の6月4日に天国へ旅立った。9歳8ヶ月だった。



その前日、体調の異変で病院へ行くもすでに容体は悪く、そのまま入院となり翌日の明け方に息を引き取った。


***


実はミルくんとは4年前から一緒に住んでいない。離婚を機に私と娘は家を出て、その後ミルくんは元夫と“2人暮らし”だった。


ミルくんが入院した日の夜、元夫から電話があった。


「急な話だけど、ミルくんが入院して今夜がヤマかもしれない。明日の診療時間前なら病院に来ていいと先生に言われたけど、顔出せる?」


もちろん「行く」と返事をした。


***


翌日の朝、病院へ行くために支度をしていると元夫から電話があった。



「ミルくん、間に合わなかった・・・」




***


心のどこかで「私たちの顔を見たら元気になる」と思ってた。


まさか病院へ行く目的が、もう動かないミルくんのお迎えになるなんて…。


獣医さんにやさしい言葉をかけていただいたと思うけど、何を言われたか思い出せない。ただただ涙を流していた。


久しぶりに家族4人(3人と1匹)で車に乗り、元夫が住んでいる家へミルくんを連れて帰った。


取り急ぎ、来週に迫っていたトリミングの予約キャンセルや動物霊園への問い合わせなど、やらなければいけないことだけ一通り終わらせた。


翌日葬儀となったので、ミルくんと一緒にいられるのは今日で最後。


お出掛けが好きだったミルくんを車に乗せて、お散歩コースを巡ったり、海を見に行ったりした。


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この日は家族4人で過ごした。


***


外から戻ってしばらくすると、インターホンがなった。


そこにいたのは、今までずっとミルくんのトリミングをしてくれていたサロンの女性だった。


キャンセルの連絡で今回のことを知り、ひと目ミルくんに会いたい…と家まで来てくれたのだ。


彼女の顔を見た瞬間、わざわざ足を運んでくれたことへの嬉しさや今までの感謝、今の悲しさがごちゃ混ぜになって号泣した。


綺麗に活けられた花かご、初めてサロンに行ったときのミルくんの写真(丁寧に写真立てに入って)、気持ちのこもったあたたかいお手紙をいただいた。


petitmarineさん


人見知りのミルくんが、カット中に居眠りをするくらい心を許していたことを思い出した。


9年間の長きにわたり、ミルくんがお世話になりました。いつも愛情をもって接してくださったこと、心から感謝しています。


***


翌日、ミルくんと最後のお別れをした。


動物供養をしているお寺で、葬儀・火葬・納骨まで丁寧に執り行っていただけた。


お寺へ行く前に花を買いに行って、ミルくんの顔や体の周りに敷き詰めた。


葬儀のときの住職の言葉が、涙でマスクがベタベタに濡れるほど心に染みた。


お骨だけになったミルくんはすごく小さかった。


でもお骨のひとつひとつがとてもキレイに残っていて、職員の方が部位を説明してくれたとき、愛おしい気持ちでいっぱいになった。


家族3人で小さな骨壷に丁寧に納めていった。


***


このお寺の対応で驚いたことがあった。


外に他の愛犬たちの個別のお墓があったことで、ミルくんにも作りたいと思い、職員の人に金額を聞いてみたところ、


「おすすめしません」


との回答。


お墓を作っても、最初のうちだけお参りに来るがそのあと足が遠のく人が多いのだそう。


お供えの花が枯れたままになっているなど、せっかく作ったお墓が放置されていることがよくある。お墓を作ったことで満足してしまっては意味がない。供養する気持ちが一番大切。


と教えてくださった。


ハッとさせられた。


と同時にこのお寺で最後のお別れができたことに安堵した。


***


ここまでまるで夢の中にいるようだった。


こんな日を迎えるのはまだまだ先のことだと思ってた。


ミルくんは甘えん坊で、いつも私のそばに来ては抱っこをせがむ子だった。


抱っこのスタイルは決まっていて、右腕に顔を乗せて左腕で体を抱え込む。


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この体勢で抱っこすると、安心してすぐ眠っていたミルくん。



ミルくんの人生の後半、いっしょにいてあげられなくて本当にごめんね。


天国でおだやかに過ごしていることを願って。


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ミルくんありがとう。





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MIRU@恋愛コンサルタント
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