大腿骨頸部骨折か骨盤臼蓋骨折

先日来院された患者さん。椅子から立ち上がる時に、椅子の後ろの脚部が何かに突っかかって体が真横に転倒してしまったとのことでした。
ご予約のお電話では、腰から足が痛く動けなくなってしまったのですぐに来院したいということでしたが、かなり前からご予約を取られていらした患者様いましたのでなるべく早い時間で次の枠の予約を取っていただきました。

イスから転倒という話はある程度施術を終えてから聞いた話で、歩行、起坐動作すべてにおいて困難でとりあえず腰かけるのもしんどいという話だったので、まずうつぶせて検査手技を入れてみて、立ち上がってもらいましたが変わらない、がんばって動いてもらって仰向けになってもらって検査手技を入れて、それでも変化がなさそうでしたので、オールマイティな手技に入ることにしました。

そして手技を終えて動いてもらうと、変化なし。血色は良くなったんですが、足を動かすことができない。
ただ、腰掛けるようにはなれたので、ここで問診。

骨粗しょう症があり、心臓の医療機関に通院されていて、実は出先で椅子から立ち上がる時にイスが思うように動かずに、上記であげた発生機序で真横に転倒したというのです。もう一度仰向けになってもらって圧痛を確かめると殿筋梨状筋辺りの圧痛があります。大腿骨を押しても痛みはありません。ということでその周囲の筋肉を緩めます。
再度圧痛を確認するとでなくなっています。体を再び起こしてもらうと仙腸関節に痛みが出るというので、座位姿勢で再度緩めるように施術します。これはあまり変化がありません。仙腸関節のアジャストで変わりそうなんですが、それ以上は施術せずその日は終了しました。

施術後、車の運転は大丈夫だというので、まぁ、アクセル操作には関係のない方の足だったので車に乗り込むまで補助・介助をしてその日を終えました。
ただ、病院でみてもらった方が良いですよ、勧めておいたのでその後は来院されていませんが、あの痛みは、仙腸関節の過緊張からも来ますが、原因が真横になって転倒したこと、つまり、大腿骨頭の転位のない頚部圧迫の骨折あるいは骨盤の臼蓋の骨折も考えられます。骨粗しょう症がなければそのような考えには至りませんが、安静が一番良い保存療養になると考えられます。
もしかしたら自宅から救急車に乗って心臓のかかりつけ医で整形外科もやっている病院に行ったのかもしれません。いったらレントゲンやCT、MRIも使って検査され原因がわかると思います。

骨折だったら手術をすることが最良の治療だと考えています。

ただ、力になれなかったことが一番の悔やまれることです。

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筋肉のためのセラピスト
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