空き家は、負動産なのか、資産なのか
私の住む町は、人口2万人の町。周辺地域も含めて高齢化がすすみ、空き家も年々増えてきています。
この空き家、今後どうなっていくのでしょう。私の住む町では、空き家バンクというものがあり、ニュースやネットでも紹介されています。他県からの移住者もあるようですね。
今後増えていく空き家の活用のことや、空き家となっている実家の売却で悩む友人の話など、身近な不動産の話を書いてみようと思います。
空き家が増えていく
人口の高齢化、独居の増加、そして高齢者が亡くなり、家に住む人がいないという状況が増えてきていると、肌で感じています。
私は、仕事では療養型病院に勤めており、高齢の患者さんが長期の入院(場合によっては看取りまで)を目的に入院してきます。
入院前に、ご家族に家族の状況などを確認すると・・・。
・元は1人暮らしだったので、今は家には誰も住んでいない。
・夫婦2人暮らしだったけれど、妻が入院したことで生活が出来なくなり、夫も体調を崩して入院、家には誰も住んでいない。
・入院する前は施設で長く生活していたので、もともと住んでいた家は取り壊しました。
こんなことを聞くことが増えました。そして、誰も住んでいないけれど、公共料金の基本料金は払い続け、固定資産税は払いつづけている。そういった不動産を維持していくためのお金もずっとかかっていて、親の年金と預貯金の管理をするお子さんたちがいろいろ苦労されている話を聞く機会が増えました。
明日は、我が身・・・ではないか。今は義父母の家に一緒に住んでいるので、ここがいわゆる実家ですからね。逆に、私達夫婦の老後に、この家が子ども達の負動産にならないか、そこが一番心配なところ。そのための対策を考えていかないとなぁ・・・と漠然と思っているのです。
我が町の取り組みを少し紹介
先日、町のイベントに参加して、街歩きをしてきました。その時にも、町内の空き家が増えているなぁと実感。
かなり立派な家が空き家になっているのを見かけました。この家はどうなっていくのだろうと思わずにはいられません。以前にぎわっていた商店街もシャッター街になっています。
さて、すべての空き家が登録されているわけではありませんが、空き家バンクというものがあるようです。これは我が町だけではなく、他の地域もしているようで、令和元年の国土交通省の調べでは全国の約7割の自治体で行われているようです。
ちなみに我が町の空き家バンク情報はこんな感じ。
こういった取り組みで県外の方の移住が増えて働く人が増えたらいいなって思います。記事の中で、自宅や空き家をリノベーションしてお店をしているかたの紹介もあり、いろんな活用の仕方があるのだなと感じましたし、そうやって町内で事業がしやすい環境ができればいいなと思っています。
友人の抱える不動産は・・・
友人の家は、30年近く前に増築して、一人暮らしになった義母を呼び寄せて2世帯での同居を始めました。
つまり、義母が住んでいた家(ご主人の実家)は、もう30年近く空き家になっているのです。友人夫婦は時々行って草むしりなどのお手入れをしています。
最近、その義母が入院して今後家には戻らないことになりました。その時点で、実家をどうするかの問題がでてきました。
でも、実家をどうするか考えた時に、やらなければいけない大切なことがありました。実家の名義が義父の名義のままだったのです。義父は、ご主人が子どもの頃に亡くなっているそうで、ずいぶんとそのままになっていたようです
司法書士さんに依頼をして、なんとか無事に名義変更はできたようですが、この後、この家をどうするか。
売却を考えて最初に相談した不動産屋さんというか住宅メーカーさんには、「立地が悪いので売れないですね。更地にした方がいいですよ。」と言われたそうで、更地にする時の費用も出してもらったようです。だいたい200万円くらいと言われたそうです。
さて、ホントに売れないのか。ここは話を聞いてかなり疑問を感じたところ。私が最近リノベーションの相談をしている担当者さんに、なんとなく聞いてみたら、いろいろ相談に乗ってくれて「更地にするのはいつでもできるので、売れるかどうか調べてみましょう。その地域で家を探している人も知っているので、うまくつなげられる場合もあるので。それでも売れなければ更地にしたらいいですよ。」と言ってくれました。
さっそく友人に話をしてみましたら、一度話を聞きたいと言ってくれたので、今度具体的な相談をしてこようと思っています。おおきなお世話だなぁと思ったことが、ちょっとつながり、上手くいけばいいなぁと思っているところ。
売れない不動産は、ホントに売れない負動産か、相手を変えて相談してみるのも一つかもしれないですね。