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「小さい白いにわとり」が教えてくれること

先日、夫がこんなことを聞くのです。
「小さい白いにわとり」の話、知ってる?
昭和49年まで、小学1年生の教科書に載っていた話らしいけど、俺、全然覚えてないんだよね・・・。

私は、ちょうどギリギリかぶってなさそうですが・・・やっぱり覚えがありません。「どんな話なの?」って聞くと、「あれ?、その話知ってる・・・」子ども達によく読んであげた絵本と同じ話のような気がするのです。

絵本の本箱を探してみると・・・ありました!!
「おとなしいめんどり」
あれ?題名が違うけど?



「小さい白いにわとり」のお話

「小さい白いにわとり」のお話を知っていますか?
知っているのは、アラカンくらいの年齢なのか?

小さい白いにわとりが「この麦、誰がまきますか?」と尋ねると、ぶたも、ねこも、犬も、「いやだ」と答えます。小さい白いにわとりはひとりで麦をまき、大きくなった麦の前で「誰が刈りますか?」と尋ねると、今度もみんなから「いやだ」という答えが返ってきます。

「粉にひきますか?」と尋ねても、「パンに焼きますか?」と尋ねても、答えはやっぱり「いやだ」。小さい白いにわとりはひとりで粉にひき、パンに焼きました。

でも最後に、「このパン、誰が食べますか?」と尋ねると、ぶたも、ねこも、犬も、いっせいに「食べる」と答えました。

ウクライナ民話 光村出版より

登場人物は、小さい白いにわとり、ぶた、ねこ、犬。

教科書では、結末が書いてなくて、ぶたも、ねこも、犬も、いっせいに「食べる」と答えたけれど、にわとりはなんと答えたかが書いていない。子ども達に考えさせるというもの。

教科書の挿絵が、みんなで仲良く食べているので、答えを誘導しているのか?という意見もネット上にあったりしましたが、実際はどうなのか。

私は、心情的には食べさせたくないですね。
私がにわとりだったら、「食べる?」って聞かずに、一人で食べちゃうけどなって思っちゃいました。

あなたは、どうですか?

「おとなしいめんどり」のお話

私が、子育て中に子どもに読んでいた絵本は、「おとなしいめんどり」。これは、アメリカ版のようで、ポール・ガルドン作、谷川俊太郎訳の絵本になります。

結末は、ちゃんと書いてあります。
スッキリしますよ(笑)。
テレビでやっていた、スカッとジャパン、みたいな感じでしょうか(笑)。
こうでなくちゃって、つい思っちゃいます(笑)

登場人物は、おとなしいあかいめんどり、ねこ、いぬ、ねずみ。

わたしは ひとりで
こむぎをうえて
ていれして
かりとって
こなやへもってって
こなにひいてもらったわ。

わたしは ひとりで
こえだをあつめ
ひをおこし
こなをまぜたわ
だから
わたしは ひとりで
おかしを たべます!。

そうして ひとかけらも
あまさず たべてしまった。

「おとなしいめんどり」より

やっぱり、働いた人が報われる世の中がいいですね。


おとなしいあかいめんどりがひとりでおかしを食べているのをみている3匹

絵本の中では、このあと、ねこ、いぬ、ねずみは、ちゃんと仕事をするようになり、「おとなしいあかいめんどりはてだすけにふじゆうしなくなった。」と書かれて終わっているのです。

なんとなく、にくめない3匹ですけどね(笑)。

私が、子ども達にこの絵本を読んでいた時は、子ども達はどう感じていたのでしょうか。

子どもに感想を聞いたことがなかったなぁ・・・。

働かざる者、食うべからず

きっと、「おとなしいめんどり」が言いたかったことは、「働かざるもの、食うべからず」だったのではないかって思うのです。

逆に、「小さい白いにわとり」のお話は、働いたものも、働かなかったものも、平等に仲良く食べましょうって言いたかったのか。日本人的な感じだなぁと思うのは、きっと私だけではない気がします。

さいごにみんな仲良くじゃなくて、最初からみんな仲良く一緒に働くことが大事。私はそう思うのです。出来ることを、出来る人がする、そんな世の中になれば、生活しやすい世の中になる気がしませんか?


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