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優しい気持ちで働きたい
私は病院で入退院の窓口の仕事をしています。入院を希望する方の入院調整を主な仕事にしています。もちろん退院のお手伝いもしていますが、病院の特性上、入院調整の仕事の割合が多くなっています。
今日は、先日入院の調整を行った時の院内のやり取りを通じて感じたことを書いてみたいと思います。
仕事もプライベートも、優しい気持ちで仕事をしたいなぁと思いますが、現実はなかなか厳しいですね。
院内での優しくない場面で
今、呼吸を補助する機器をつけている患者さんの転院調整を行っています。転院後の機器をどのようにするか、転院時はどのように搬送するかなど、確認事項が多くなっています。
私の部署は、そういった細かい調整を行って、入院日を決めていくのですが、もちろん、私の部署だけで決められるものではありません。
病院全体の病床数が決まっているので、退院の患者さんがいればベッドが空いて入院患者さんを受け入れることができます。その時に、看護部と診療部の意向を確認して、いつ、何時に患者さんを入院させてもいいのかが決まります。
私は、その入院枠を確認しながら患者さんの入院日を決めていくのですが、医療的な確認事項の多い患者さんの場合は、入院日を決める時に何度も看護部と相談しながらすすめていきます。
こういう時、私の病院は入院を受け入れる側の病院になるので、なんとなく要望が多くなるなぁと感じることが多いのです。
冒頭に紹介した患者さん、介護タクシーに機器をのせ臨床工学技士、医師が同乗して転院を予定しています。この臨床工学技士って、実は病院の中でとても頼りになる存在なので、以下に紹介しておきますね。
臨床工学技士はメディカルスタッフの一職種であり、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。 今後益々増大する医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。
臨床工学技士の制度が出来たのは比較的新しく、1987年に制定されました。臨床工学技士になるには定められた学校を卒業し国家試験を受ける必要があります。
話を戻します。
先方の病院も、調整にはいろんな部署がからみ、大変なところもあると思うのですが、車の手配が上手くいかず、こちらの提案する時間より15分ほど遅れそうだが大丈夫か?と問い合わせがきたのです。
私個人の気持ちとしては、次の入院の時間に影響しないかと不安を感じつつも、15分という時間は多く見積もっての時間なので、このくらいはいいのでは?と思う気持ちもありました。
一応、部長の意見を確認しようと連絡し、聞いてみたところ・・・。
「次の入院に影響するのがわからないんですか?良く考えてみて、そちらで判断してください!!」と大きな声で、突き放されたように言われたのです。
これは、時間通りに来るように調整しろってことですね(苦笑)。まぁ、だいたい想像通りです。
相手へのリスペクトが大事
もちろんね、わかるんですよ。医療が必要な方の入院、それも機器があって入院対応が通常よりも時間がかかるので、遅れてきて欲しくないって。
でも、ここでやっぱり忘れちゃいけないのは、こちらの都合ばかり押し付けるんじゃなくて、先方も調整に苦労しているということをいかに想像し配慮するか、じゃないかって思うんですよね。
どちらも持ちつ持たれつです。相手を思いやる気持ちもあっていいんじゃないかって思うんですよね。部長も直接聞く、言うじゃないから好きなように言ってるんでしょうけれど。すぐに声を荒げちゃうし・・・。
間に挟まる私達のことも考えてほしいなぁって思うんですよね。
私なりに、同じことだけど、こう言ってくれたら気持ちがいいのになって思う文例を考えてみました(笑)。
「次の入院に影響するのがわからないんですか?良く考えてみて、そちらで判断してください!!」
↓
「先方も調整に苦労していると思うけど、こちらも次の入院に影響してしまうかもしれないから、時間通りに来れないかもう一度交渉してもらえない?」
こっちの方が、優しくないですか?って思うけれど、どうでしょう?何事も相手へのリスペクトの気持ちを持つことが大事じゃないかって思うんです。
正しさより優しさ
部長の言っていることは正しいのです。でも優しくない。
voicyパーソナリティの小川奈緒さんが放送で言っていたのですが、これから時代がかわり、正しさよりも優しさが大切な時代になるって言っていたんですよね。
インスタライブでの話のようですが、良かったら聞いてみてください。
でも、これホントにそう思う。正しいだけじゃ、なんだか味気ないんですよね。白黒だけじゃなくてグレーもあっていいよね、みたいな。
ちょっとちがうかな?
でも、少しでも優しい気持ちで日々をすごしたいなぁって思った日となりました。
そうそう、以前こんな記事を書いていました。良かったら覗いてみてください。