歌曲考察:「かやの木山」?「かやの木山の」?どっちなの?
ずっと私は、題名は「かやの木山」(山田耕筰作曲 北原白秋作詞)だと思ってきたのですが。
YouTubeを見ていたら「かやの木山の」となっていて、なんと「の」が付いているではありませんか。
びっくりです!
YouTubeの中を探してみたところ、なかには「の」のない「かやの木山」での投稿もありますが、現在は「かやの木山の」が主流らしいことが分かってきました。
私が「の」のない「かやの木山」が題名だと信じてきたのは、私が持っている楽譜にそうあったからなのです。
まずは「かやの木山」となっている楽譜です。
「日本名歌110曲集 2」全音出版社、これは出版年数が分からないのですが、昭和50年頃かもしくは50年代の出版と思われるものでは「かやの木山」で出ています。
次に「日本名歌100曲集」新興楽譜出版社の、昭和49年7月20日出版のものも「かやの木山」です。
次に「の」の付いた「かやの木山の」となっている楽譜
先ほどの「日本名歌110曲集 2」全音出版社は、現在も発行されており、調べたところ「かやの木山の」という題名で出されているようです。
いつの間に「の」付きになったのでしょうね。
次は手元にあるものとしては、全音出版社の楽譜で「日本歌曲集 1」と大賀寛監修の「解説つき日本歌曲選集 3」でも「かやの木山の」で出されています。
歌を志してこのかた「かやの木山」と信じていたものが、どこか途中でいつの間にか「の」付きになっていたという。
不覚にもそれを知らなかったという。
笑い話しのようなお話しですが。
まずはご報告がてらに文章にしました。
出版社に問い合わせて理由を聞くという方法もあるかなと、現在、思案中です。まだこのことに関しては続編が書けるのかもしれませんね。