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無自覚の疲労⑧普通の高校教師が、外国につながりのある子どもに日本語を教えるようになった

春休みが明けて、新年度初の支援となった。
いつから始めるか、電話して(異動してきたばかりで事情を知らない教頭先生が応対してくれたので、週に何時間やるか等、昨年度やっていた事の説明が必要になる。想定の範囲内ではあるが。)聞いたり、
使用する場所、担任の先生など
年度が変わることに伴い変わった事が多かったため、
煩雑
だったが無事クリア、支援に入る。

久しぶりに会ったAくんは、はにかむ様子も含め、相変わらずかわいかった。
宿題は?と聞いたら、4冊完璧に出来ていた!

五十音も、拗音(きゅ、しゅ、にゅ等)以外は、
文字を見たら教えなくても自分で正確に発音できるようになっていた!

問題解答も、これまでは口頭のみ(言う)だったのが、
「し」は、あ、これだ!と、
いった様子で、ひらがなを書くことが
できるようになっていた!

とは言え、自分から質問してきたりふざけたりしないので、Aくんは
奥ゆかしく喋りは少ないキャラクターなのかもしれない、と思う。

が、生徒はとても立派なのに、
今日はわたしがコケた。
久しぶりの授業で、かつ、業間休みも含まれて、
これしなきゃあれしなきゃ、まだ◯分残っているからこれもやれる、
と詰め込み過ぎた。
結果、終盤にAくんの集中力が切れ
あくびかみ殺しが始まるという…

コーディネーターさんに報告したところ、
こんな内容の返信だった。

「新しい学年のスタートでAさんは緊張しているでしょうね。つくし先生が支援してくださる場は、彼にとって安心できるところなんだと思います。
彼は頑張り屋さんですね。
つくし先生が、彼の実態を掴んでそれに合わせて支援してくださり、とても順調だと感じます。
ゲーム的な活動を通し、リラックスして発話できるような時間もいいでしょうね。」

慈雨でした。
自分としては、自信を無くしたタイミングだったため、
弱音は一言も言えていないわたしに対して、
神アドバイス!

自信を無くした、とは、、
Aくんはこんなにも真面目でいい子だから、
自分じゃない人が支援に入っていたら、
もっと早い段階で、伸びたんじゃないか?
書き方の指導はこれで良かったのか(形は合っているがちょっとした間違いあり)?
この調子で続けて支援最終日に日常会話できるくらいになるのか?

と、今、こうやって文字に起こしたので明確になったが、
支援時間が終わり帰途に着く自分は、
モヤモヤと(久しぶりに会えた)喜びとがないまぜになり、
晴れた空と満開を迎えた桜とは裏腹に、
言いようのない無自覚の疲労を抱えていた。

コーディネーターさんへの報告もいつもより遅い時間になる、が、
有難い神アドバイスを頂き、
早速、ゲームを考えた!
次時は「安心」と「発話」が目標!

どなたかの、何かのお役に立てれば幸いです。
お読み頂きありがとうございました。

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