AIによる運命論
AIの進歩が目覚ましい。将棋の藤井聡太七冠はAIを駆使することで将棋界のトップに登り詰めたと言われているし、そもそももう人間は将棋でAIに勝てないと言われている。
ChatGPTの能力も凄まじく、プログラミングができない人でもChatGPTに日本語でお願いするだけで代わりにプログラムを書いてくれる。その上プログラムの内容を日本語で説明してくれる。
イラストの生成AIについても言わずもがなであり、もはや手書きで書いたのかAIが書いたのか見分けがつかないレベルにまできている。
もちろんまだ不完全であり、将棋AIには弱点があると言われているし、ChatGPTの答えも間違っていることが度々ある。だが年々その能力が向上していくことは間違いなく、使われる半導体の能力も向上していく。半導体バブルと言われるように、多くの資金が集まっている。
AIの特徴は「自分で学習すること」にある。膨大なデータをAIが自分で学び、人間のように判断することができる。
それはAIが人間の理解を超えることを意味する。人間ではどんなに努力しても理解できないことを、AIは理解できる。実際将棋AIの指し手はプロ棋士の理解を超えており、その通りに指せばAIが勝つ結果になるが、なぜAIの示す指し手が最善手なのか、プロ棋士でも解説できない。
AIの能力が向上していったとき、ノーベル賞を取るのは人間ではなくAIに代わっているのかもしれない。人間の理解を超えてAIが学習し続けるのなら、人間の未来を予測できるのは人間ではなくAIなのかもしれない。
運命論を否定し考え続ける人間に対し、AIが無情に運命論を突き付ける日が来るのかもしれない。