備忘録的な紐付け知識学 ~三日坊主頑張る編~ しょの21
「薬屋のひとりごと」と言うアニメにハマっちゃって。
中世の中国、時代で言えば唐くらいでしょうか。
後宮を舞台にした、猫猫(マオマオ)と言う宮女の物語なんです。
後宮と言うのは、日本で言えば大奥みたいな所です。只、舞台が中国(に
限り無く近い)なので、女性の他に宦官もいてセッセと働いています。
宦官とは、男の人に生えている象さんをちょん切っちゃった人です。なので、いくら女好きでも子を成すことは出来ません。
物語は、人攫いに攫われて そんなところで働く羽目になった薬師の少女の冒険謎解きミステリーと言ったところでしょうか。
物語はキャラが立ってると面白いし引き込まれますね。キャラ設定の大事さを教えられました。
まず感謝なのは、私が住んでいる所は、所謂アニメ後進県で、他の県でやってるアニメをウチの県では放映しない事が多々多々あたたたたたあります。
「ハコヅメ」然りです。古いところでは「レベルE」然りです。
アニメ化決定で喜んで、こっちではしないよ で何度血涙を拭ったことか。
だから「薬屋のひとりごと」を我が県に持って来てくれた某テレビ局のアニメ担当の方に感謝感謝です。
宦官です。否、私じゃなくて宦官の紐づけ知識です。
先に書いたように宦官と言うのは、象さんをちょん切っちゃって、帝に仕えた人の事です。
象さんをちょん切っちゃって仕えるのですから、穏やかに宮廷内のお仕事をして安寧な生活を送れれば良いのですが、実際はしくじれば重い刑罰を受け、時には死んじゃうこともあったようです。
ではどうして大事なものを切ってまで宦官になろうとするのか?
それは、生活が苦し過ぎて、宦官として生きた方が生き永らえるからと言う事もあります。実際自分でちょん切って、(もの)を持って
「私は(男)を失いました。どうか宮中で働かせてください」
と言う人もいたそうです。
そんな悲惨な宦官だけど、ある程度の地位に付けば、大臣の様な生活もできるし、権力も得られる、それを夢見て宦官になる、まるで若手のお笑い芸人さんの様な人もいたようです。
然し、ちょん切るのも命懸けで、まぁ業者さんに切ってもらうんですけど、切った後が地獄で包丁でズッバンと切った後、立って部屋を何周も歩かされて汚血を出すことになります。床には赤い円が出来上がります。
そして、穴に栓をされ、何日も何日も水分を与えられず放置されます。
万が一水分を取ると、小便が詰まり死んでしまうからです。
傷口が安定したら栓を抜き、徐々に体を慣らしていきます。これで、男を辞めた人が一人出来上がり。でもまだ宦官ではありません。
その後、業者さんに連れられて、帝の坐す宮廷に行き人事担当に
「象さんちょん切ってきました。この者をお仕えさせてください」
と面接試験に行き厳重な身体調査・身元調査があり、合格して晴れて宦官となります。
唯、この際、ちょん切った象さんは業者さんが預かります。
この先宦官となった人が亡くなったとして、自身の象さんが無い人は男でも女でも ましてや人でもなく、あの世に行けず現世とあの世の間を未来永劫 彷徨わなければならないと信じられていたそうで、業者さんは“質草”として象さんを所有し、定期的にと言うか 月々にと言うか質代を受け取っていたそうです。宦官は自分の象さんを買い取って年期が開けるまで支払い続けなければならなかったのですね。
なまじ歳を食ってからちょん切るより、子供の頃にちょん切る方が生存率は高いそうです。「薬屋のひとりごと」では、高順と言う宦官には武官をやっている息子がいるようですが、大人になってからちょん切っちゃったんでしょうね。死なずに何よりでした。