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あがた森魚ライヴ「遠州灘 2024」at 鶴岡 大松庵

大松庵は古い武家屋敷を移築した非常に趣のある蕎麦屋です。

6/23の日曜の夕方、ここを会場にあがた森魚さんのLiveがありました。
インストアライブはよく聞きますが、イン蕎麦屋ライブはなかなか無いのではないでしょうか。

大松庵ライブの始まりは、2000年ごろ新聞のインタビューで「蕎麦屋でライブをやってみたい」と答えていたのを読んだファンの女将さんが「是非うちのお店で」と連絡したことが切っ掛けとのことです。
今回はコロナ以降の久ぶりの開催となり、私たち夫婦は今回が初参加。
あがたさんにお会いするのは10年前、同じ鶴岡の映画館まちキネで映画「くらげとあの娘」公開の際のライブ以来です。

入口の紫陽花

店に着くと外では雨に濡れたアジサイがお出迎え。中からはピアノの音が聞こえてきます。
受付を済ませて店内に入ると、リハーサルと機材セッティング中。席に座りリハーサルやスクリーンに流れる映像を見ながら、ライブが始まるのを待ちます。

始まりを待つ楽器たち

いよいよライブが始まると一度観客側の照明が消されましたが、
「今日は"みんな"のためではなく、"あなた"のために唄いに来ました。こちらからも顔が見える方がいい」
とのことで客席側も明るいままで始まりました。留萌の黄金岬や小樽の夏の夕涼みの話などを交えながら曲が進んでいきます。

私の一番のお気に入りは、大松庵の紫陽花の描写から続く「いとしの第6惑星」。
以前、仕事でよく熊本に行っていたので、歌詞の駅名を聞くと車窓から見た風景が浮かびます。
繁華街の熊本市内で路面電車に乗り、新水前寺駅でJR豊肥本線に乗換えて阿蘇の麓に向かうのですが、いつも三里木か原水で降車。歌詞につられてこのまま乗り過ごせたらなと何度思ったことでしょう。
途中、乗車し降車していく高校生の空のように明るい色の制服が印象的でした。
仕事は毎回大変でしたが、一人心の中で歌詞を思い浮かべて束の間の旅を楽しんでいた記憶を思い出し、今日まさに私のためにこの歌を歌いに来てくれたのだと感じました。

手を伸ばせば触れられるほどの距離で、生ギター、生声での演奏もこの場所だけの特別な宝物のような時間でした。

開演からあっという間に時間が過ぎライブは閉幕となりました。会場の後片付けが進む中、テーブルには御馳走が運ばれてきます。ここはお蕎麦屋さん。このままあがたさんを囲んで、打ち上げが始まりました。

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