「恋に落ちるのは重力のせいではない。」とアインシュタインも言っている
「あなたは重力を責められない、恋に落ちることで。」とアインシュタインもいうように、何かや誰かのせいで恋に落ちるわけではない気がしている。
個人的な感覚だが、恋は歩いていたら偶然穴に落ちるようなものではなく、相手が掘った落とし穴があると気付きながら、その上を歩いて、当然落ちるようなものだと思っている。
つまり、馬鹿馬鹿しい遊びみたいなものである。
しかし、私は何の役にも立たないことはしない人より、本気で泥団子をピカピカにすることに夢中になれる人のほうが暇つぶしは上手いと思う。
暇つぶしのために、私に落とし穴を掘った夫は、よくポンコツで不器用な私を嘲笑う。
結婚する前、交際し始めたときに「私と会ったときの印象はどうだった?」と彼に聞いたら、
「こんなにテニスが下手で運動神経が悪い人もいるのかと驚いた。世の中には気の毒な人がいるんだと思った。」と彼は答えた。
そのとき、とても無邪気な笑顔で話す彼を見て、私は素敵だと思った。
だって、「私はあなたを気の毒に思っているが、笑ってみてあげられます。」なんて、辛辣だが根底に愛がある返答だと思ったからである。
だから、私は彼に存分に笑ってもらおうと決めて、穴に落ちることにした。そう自発的にだから、責められない。
穴に落ちてからは、夫の顔が見えなくなったが、彼が上手く暇つぶしできていることを願っている。
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