タラソワ★TARASOVA

🇮🇳インド関連の記事を公開します。今のところインド情勢を和訳したもの。

タラソワ★TARASOVA

🇮🇳インド関連の記事を公開します。今のところインド情勢を和訳したもの。

最近の記事

バングラデシュ建国時(簡易版)

 かつて東パキスタンは、西パキスタンよりも人口が多く繁栄していた。  西パキスタン(現在のパキスタン)は、ヒンディー語と似たパンジャビ/ウルドゥー語が話されてきた地域で、東パキスタン(現在のバングラデシュ)は100%ベンガル語が話されてきた地域であった。  1970年の選挙でアワミ連盟が勝利したが、アワミに投票した90%はベンガル人であった。当時もパキスタンそのものが軍に支配されている国であり、軍はベンガル人の政府を望んでいなかったことが紛争のはじまりだった。  西パキス

    • インドの別名Bharatバーラト(バラタ)について🇮🇳小話

       インドが国名を変えるというニュースが一年前に世界を駆け巡った。India からBharat バーラト、バラタ(भारत)という何とも日本人には表記しがたい印象である。今回は、このバラタの語源の由来に触れてみたい。  この地名は、約三千年前に北インドへ移住してきたバラタ族にちなんで名付けられたのが始まりで、アーリア人であるバラタ族の住む土地、「アーリア人の土地」とも呼ばれた。  南インドを指すかつての言葉について言えば、東南アジアのいくつかの国では今でもJambu dweep

      • 古代タミルの神々と紀元前 400 年のサンガム文学 (トルカッピヤム) より

         ここに描写された書かれた時代のことが述べられているのか、あるいはそれ以前の時代のことなのかは定かではないが、古代タミルは5 つの地域に区分されたと考えられる。(地理的特徴に基づく。) • クルンジ〈山岳地〉Kurunji • ムライ〈森林〉Mullai • マルダム〈耕作地〉Marudham (Cropland) • ネイダル〈海岸〉Neidhal (Seashore) • パアライ〈砂漠〉Paalai そして各地域にはそれぞれ独自の神が存在する。 • 山 クルンジ

        ¥0〜
        割引あり
        • 〜和訳〜印加外交関係これまでの経緯 其の弐 (其の壱を補完)

           カリスタン運動は、「パキスタンがイスラム教徒の国を建国したようにシーク教徒にも独立した国が必要だ」という声がインド独立当時にあったことから生じている。なので、この運動はパキスタンの支援によって始まったものではない。(シーク教徒が住む場所の大部分は現在のパキスタンに属していることに留意。)しかしカリスタン運動は80年代後半、パキスタンがバングラデシュを失った後に最も活発になった。

          ¥0〜
          割引あり

          〜和訳〜印加外交関係の経緯 其の壱(概略)

          ✳︎用語説明✳︎ 〓カリスタン〓 《シク教徒の国の意》インド北西部パンジャブ州における、同州の人口の過半数を占めるシーク教徒による分離独立運動。〈goo辞書より引用〉 __________________________________________  現在インドはカナダと敵対してはいないが、今年6月の殺人事件にインド諜報員が関与したかどうかに関わらず、両国の外交問題の火種は以前から燻っていた。カナダ政府は過去二十年間、このカリスタン運動でインド政府の忍耐力を試してきたと

          〜和訳〜印加外交関係の経緯 其の壱(概略)

          〜和訳〜中央政府のヒンディー語普及政策に関する論述  Anti-Hindi agitation

          タミル語を母語とする🇮🇳氏の見解  インドは各地域にそれぞれの言語と文化を持つ藩王国が集まった集合体であり、英国支配が終了した時点では各地の言語がすべて平等に扱われる前提であった。  言語に基づいて各州が形成され、英語とヒンディー語が中央政府の公用語として採用された。中央と各州政府の連絡は英語かヒンディー語を用いる。(南の州側は英語を、ほとんどの北の州側はヒンディー語を好む。)  1960年頃から中央政府は英語を排除しヒンディー語を唯一の公用語にしようと試みたが、各州から

          〜和訳〜中央政府のヒンディー語普及政策に関する論述  Anti-Hindi agitation