【わたしのジョブ・カード】9,勤めていた会社で面接
複写機の販売会社X社への勤務が始まりました。
私が入社したころは、300名弱ぐらいの社員数だったと思います。
といっても、今まで務めたことがない大きな会社。
場所も大阪市内のど真ん中で、これまた初めての経験。
仕事は、営業のサポートの仕事。
データ検証やトラブルサポート、イベントの企画なんてものもありました。
何より、定期的にお給料がもらえるという当たり前でありながら、この頃の私には
心からの感謝しかありません。
一緒に入社したのはKさんという、とても聡明な女性でした。
二人とも同じ職種だったため、同じ様に研修を受け机も隣でした。
私も彼女の共にMAC好きで、よくMACの話やDTPの話をしたことを覚えています。
お互い派遣社員で、かなり年下でしたが、同期社員の様に仲良くさせていただきました。
かなり、ブランクがあった私にとって、とてもありがたい存在でした。
仕事の方は、やりたいことをどんどんチャレンジさせてくれる。毎日が楽しい。
2年間、地獄のような日々を過ごしたのも忘れるぐらい、充実していました。
(2年間の生活費に相当する、莫大な借金はありましたけど)
とにかく、これまでの空白を埋める様に無我夢中で働きました。
3年経った時、中途採用の募集が出るから応募してみないかと打診がありました。
派遣社員をそのまま雇用すると問題になるから、ちゃんと表玄関から入ってこいと。
じゃあその試験に落ちたら、また派遣で雇ってくれるのですか?みたいなやり取りをさせてもらったのを覚えています。
一緒に入社したKさんにも声がかかったそうですが、彼女は断りました。
フランスで働きたいという夢があるというのです。
結局、その夢を叶えフランスへ旅立って行きました。
彼女がいなければ、この会社で長く勤めることが出来なかったかもしれません。
送別会では、なんともいえない気持ちになり、泣きながらお礼をお伝えたのを
昨日のことの様に覚えています。
自分が勤めている会社に面接に行くという、とても奇妙な経験でした。
筆記試験と面接が2回という、全く中途採用試験の手順そのままでした。
応募された方は、30名ほどいらっしゃったと聞いています。
中には、カムバックしたいと応募された方もいらっしゃいました。
筆記試験は、問題の意味すらさっぱり分からず0点をとった自信があります。
のちに、一緒に入社した人たちにも聞いてみたのですが、同じく1問も分からなかったというのです。
あの問題は解けてしまうと入社できないらしいと、都市伝説の様な噂がありましたが、真意はわかりません。
最初の面接は、統括部長との面接でした。
二人とも、面識があり私の業務内容も理解していただいたらしく、面接も和やかなものでした。
ところが、役員面接はそうは行きません。
私の職歴が不思議なところが多いため、そこを集中して聞かれました。
しかし、3年間自分なりに働いていたこともあって、自信をもって説明できたと思っています。
結果、無事採用され、晴れて正社員での勤務となりました。
しかし、これまでいろいろ過ぎる経験をしてきたため、入社時にあることを自分に誓いました。
それは、「会社に依存しない」ということです。
会社に依存してしまうと、何か困った時にしがみついてしまうことが怖かったのと、自分が本当にしたいことが見つかった時、動けるようにするための準備でした。
自分に力がつけば、いずれ独立したいとも思っていました。
会社が用意してくれている福利厚生メニューなども全く使うことをしませんでした。
複写機の業界は、安定しているとはいえ年々厳しくなっています。
私は、正社員になるまでかなり遠回りをしてなったため、待遇面や環境などに全く不満や疑問はありませんでした。
それどころか、充分すぎる内容だったのです。
ところが、社内はなぜか不満を抱えて働かれている方が多かったのです。
入社してすぐに、社内制度の変更による説明会というものが開かれたのですが、一部の方から
かなりの不満の声があげられ、会自体も紛糾していました。
その声を聞きながら、なぜこんなに高待遇なのに不満なのかよくわかりませんでした。
今ならこの意味がわかります。
新卒で入社して、これまで何も考えず、文句も言わずもくもくと仕事をしてきた。突然、待遇面をこれまでより下げると言われたならば、それはさぞかし悔しかっただろうと。
自分が考えている基準と異なる評価になれば、それは不満が出るものです。
しかし、その基準がはたして正しいかどうかは、いろいろな経験や学びがないとわかりません。
その様なことからも、学び続けることは必要なのです。
その様に、業界自体が変革期でした。我が社も同様にメーカーと販売会社の再編などを繰り返しており、私が正社員になったころは、1000人を超える会社になっていました。
今まで、使うことができなかったメーカーの仕組みなども、販売会社で活用できるようになったのです。
(メーカーと販売会社では、待遇が全く違います)
正社員として入社し、すぐのタイミングである研修を受けました。
月一回、丸一日研修し、6ヶ月続くといったスケジュールで、最終的に自分のマインドマップを書き上げていくという内容でした。
今から思えば、キャリア形成研修なのですが、当時は私自身も全く理解が出来ず、周りも一体何のためにやっているのかよく分からないといったことをよく聞きました。
ところが、中盤から後半にかけてなにか面白く感じるようになってきたのです。
自分が何を考えているのかを改めて書いていくことで、これまで意識していなかったことが見えるようになったのです。
普段、行けないところにも社会見学と称して訪問することもでき、とても忘れ難い研修となりました。
今でも、この時自分が描いたマインドマップや研修資料は大切に保管しています。
この研修をきっかけとして、次のチャレンジをすることを決めました。
それは、とてもとてもユニークなもので、今現在の私の働き方に大きく関わることになるプログラムとなります。
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