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強がることをやめようかな

小学校教員への転身を決意した日の1週間前、家族を移住先の候補地へ連れて行った。

僕の移住は望まれていない。できることは、候補地まで連れて行き、迎えに行くこと。移住先の学校での打合せや生活拠点探しには加わることができない。

一人になった時、寂しくなって涙が出た。家族の誰にもぶつけられないモヤモヤを、吐き出せる場所を求めていた。

強がることに慣れていた。だから、良い人であることを選んだ。負け続ける道であることは分かっていたけれど、そうすることが自分らしいと思っていた。

移住を決めて晴れやかな妻と、小学校で不登校になった娘や息子たち、もうすぐ僕らの街を離れていく。

もう一度、変わった僕を見てほしい。転身を志したきっかけがこんなことではあまりにも身勝手で、一発逆転的な発想かな…

強がることをやめようかな。

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