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②愛のドイツ留学3週間🇩🇪電車の中の涙/0日目
2024年7月27日
渡独の日。その日の天気は雨ではなかったのだけ覚えている。
成田空港での集合時間に間に合うように家を出た。3週間の家族とのお別れを目前に控えていたからか、少し感慨深い心持だった。
家の最寄り駅で、私と母を車で送迎してくれた父と別れの挨拶を交わして、空港までは母親と二人で電車で向かった。
私は電車に揺られていた。ここで少し脱線したい。
もちろん、文字通りの意味ではない。
私は電車の席に座りながら、映像の世紀バタフライエフェクトを見ていた。毎週欠かさず見ていた番組であったが、それを放送しているNHKプラスは海外では視聴できないことを知っていたので、日本を発つ前に見ておこうと思った。
別に、自分が泣いているのを人に見られたいというような、特殊な願望をお持ちの方は是非、電車の中で映像の世紀バタフライエフェクトをみるといい。私にもそのような願望があれば、自分の顔を必死に隠して、隣に座っていた母親にティッシュをせがむような惨状を生まずに済んだのに。
しかしその惨状を生んだ涙は、私に渡独の目的を思い出させてくれた。
日本の外にいる人たちの生の声を聴く
というものだ。別に声フェチとかそういう話ではない。
映像の世紀バタフライエフェクトの中には、日本にいては見ることも聞くこともないような人達が映し出されていた。彼らのことを見るたびに心を大きく動かされていたのだが、そんな彼らに今回の渡独で会えるかもしれない。会えるといいな。
そういう意識が私の中に再燃した電車の中、私の目は大志と使命感の下で燃え盛っていた。(潤んでもいた。)
渡独の準備は心身ともに万端だった。
ようやく、空港に到着。仲間が待っている集合場所に向かうとしよう。
続く・・・
(本日フランス語済み)