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2023年10月読了本・報告ポスト備忘録

※注意※

 この記事は10月に私がX(旧Twitter)に投稿した読了ポストに加筆・修正を加えたものとなります。ご了承ください。

はじめに

 SNSで読んだ本の感想書くのはいいけど後々探すのがかなりめんどくさいという事実に気が付いてしまったので諸々書き足したりとか何なら出してなかったやつも一緒にまとめようということで作成しました。何かの参考になれば幸いです。


『基礎から実用例まで分かるブロックチェーン 上』ケビン・ワーバック

出版社・レーベル:ニュートン新書
読了ポスト日:10月22日

 上下巻構成ということもあって専門性の高い内容だった。色んな観点の話があり、その中でもブロックチェーンの考えが生まれた時が最も印象に残った。てっきり技術者達の苦悩の末に生まれた努力の結晶かと思いきやフィクションと遜色ないロマン溢れる経緯だったことには驚かされた。果たしてサトシ・ナカモトさんの正体が明かされる日は来るのだろうか? とかそういうことをふと考えるようになった。名前は知ってたけどここまで謎が多いと思わなかったから余計にインパクトが濃かったのかもしれない。

『基礎から実用例まで分かるブロックチェーン 下』ケビン・ワーバック

出版社・レーベル:ニュートン新書
読了ポスト日:10月22日

 下巻の方ではブロックチェーンを取り巻く環境等にもメスが入っていた。政府の動きについて多く触れられていることから、ブロックチェーンというのがいかに大きな存在になるのかということを改めて思い知らされた。この章のサブタイトルツボにはまってしまった。また、ブロックチェーンの本来のコンセプトとブロックチェーンで儲けを出そうと考える会社の関係性には考えさせられた。どちらの考えも理屈は通るけど両者の両立のハードルは低くはないんだろうなぁ……。

『ミリは猫の瞳の中に住んでいる』四季 大雅

出版社・レーベル:電撃文庫
読了ポスト日:10月26日

 ミステリ・恋愛・青春etc1つ1つ独立してても十分濃いんだけど調和がとれているから不思議と「全部ないとダメ」に落ち着いてしまう。時間を超越したやり取りというのはよくある要素だけど、両者が違う時間軸にいるのにも関わらず違う手法でコンタクトを取っているメカニズムは目新しかったし、裏の取り方も上手くて感嘆した。あと劇中劇がどれも粒ぞろいで実際のお芝居で見てみたいなという気持ちも大きかった。続編は出てないみたいだけど同じ作者さんの作品が別レーベルでも出ているらしいから、機会があれば是非読みたい。

 同シリーズの紹介記事もありますのでよろしければこちらもご覧ください。

『アルカリレットウセイ』城崎 著

出版社・レーベル:MF文庫J
読了ポスト日:10月26日

 読んでたら心が温まった。個人的にはあまり出会ってこなかったタイプの小説かな? 色んな事が要領よくできない主人公が優等生の同級生の出会いをきっかけに自分をよりよくしようとするひたむきさを見て思わず応援したくなった。2つの視点で見るからこそパーソナリティが濃く浮かび上がってきたのが特徴。ラストの本作のテーマへの結論付けもかなりお気に入り。 それはそれとして、続きまだですか? あのシーンを見てしまうと1巻では満足いかなくなってしまったのですが……続刊ありますよね……。

『はたらけ! おじさんの森 3』朱雀 伸吾

出版社・レーベル:ヒーロー文庫
読了ポスト日:10月27日

 前巻ラストで不穏な雰囲気が漂ってきたがどうなるのか? と気になっていたがいつも通りほのぼのしてるしいつも通り笑わせてくれた。サンキュー『おじ森』! 現地の文化の鱗片が見えたように見せかけてめっちゃカオスになってたなぁ……結局オヌンガって何なの⁈ あと世界観も少しずつ見え始めてきたのは意外だった。いやかなりシリアスだなこれ! せめて無人島生活の中だけでもまったりしてくれ。シリアスも楽しいけどそれだけだと息が詰まる。人生には癒しが必要。そう改めて思い知らされた。

『はたらけ! おじさんの森 4』朱雀 伸吾

出版社・レーベル:ヒーロー文庫
読了ポスト日:10月27日

 濃い……自己紹介から尋常じゃない程に濃い……! 癖の強いおじさん多すぎないこの世界⁈ 章のスパンは今までより短く感じたけど前回の前振り回収とかちょっとしたミステリとか色んなジャンルのエピソードがあったから、読了後の満足感はいつもと変わらなかった。その中でもお気に入りだったのがPR動画撮影回とミステリ(?)回。あとオタクって、すごいね。私では一生かかってもあの領域には行けないよ。

 同シリーズの紹介記事もありますのでよろしければこちらもご覧ください。

『浜村渚の計算ノート 10冊目』青柳 碧人

出版社・レーベル:講談社文庫
読了ポスト日:10月29日

 帯の「お久しぶりです」の文章見てまた会えて良かった! とウルっとしてしまった。テーマ選択とかサブタイトルの回収がいつも通りの素晴らしさで更に戻ってきたんだね……と感傷に浸ってた。特にテーマに関しては中国やインドといったローカルなテーマのエピソードがあって国際色豊かだったな~と。定理だけではなく「数学」そのもののを扱っていることに愛を感じた。インドって数学イメージ強いけど今まで扱ってこなかったのは少し意外だった。あとVRとか最新技術も使いこなしていて更に愉快なことになってたような気がしなくもない。

『魔女推理』三田 誠

出版社・レーベル:新潮文庫nex
読了ポスト日:10月29日

 個人的に閉塞的な田舎町が舞台の作品を読むのが久しぶりということもあってか芸術的とも呼べる空気感がひたすらに頭に残った。様々な伝承を織り込んで、どこか現実感を感じる魔女の設定を読んでいるとやっぱり三田先生凄いな~と思った。ライト文芸特有の章ごとにある推理パートは勿論、全体を通しての伏線やタイトル回収も凝っていてワクワク感だあったのも印象深い。単発かな~と思ってたら続刊も決まっているようなので発売が楽しみ。

 余談になりますが、この読了ポストのインプレッション数が1日と少しで1万越えてて滅茶苦茶びっくりしました。私の中ではインプレッション数4桁でめっちゃ見られてるぐらいの認識なので未だに実感がありません。昼に投稿して夜用事やらなんやらで見t無かったから余計に数字見てビビってました。閲覧・いいね・RPしてくださった皆様、ありがとうございます!

『じょっぱれアオモリの星』佐々木 鏡石

出版社・レーベル:角川スニーカー文庫
読了ポスト日:新規

 ベースは王道ファンタジーのはずなんだけど有り余るご当地愛によって唯一無二の作品になるとは思いもしなかった。てかご当地ネタするから和風ファンタジーかなと思ってたけど洋風なの! ってのもインパクトが強かった。でもすっごくかみ合ってる。方言以外の小ネタが多いの好き。方言での詠唱もありそうでなかったし、かなりカッコよかった。ファンタジーとしてもコメディーとしても面白い。こんなに面白い話に早いうちに出会えて良かったと心の底から感じた話だった。

『じょっぱれアオモリの星 2』佐々木 鏡石

出版社・レーベル:角川スニーカー文庫
読了ポスト日:新規

 新しいキャラクターも増えて更ににぎやかになってきた! それはそれとして心を締め付けられる……幸せになって欲しいけどどうしたら皆幸せになれるのかと考えるとかなり悩んでしまう。当然ながらギャグパートもたっぷりあった。個人的には温泉回が良すぎた。最早食レポならぬ温レポの領域だった。世界観も一気に深くなってきてここからどういった物語が展開されていくのかが気になって仕方がない。後あとがきの解説が凄く勉強になった。

 同シリーズの紹介記事もありますのでよろしければこちらもご覧ください。

『古事記』池澤 夏樹 訳

出版社・レーベル:河出文庫
読了ポスト日:新規

 古典だから字がぎゅうぎゅう詰めになっているのかな~と思いきやその辺りも整理されているのと、現代語訳版ということもあって想像以上に読みやすかった。今でも名前を見かける地名の元ネタらしきものもチラホラ見受けられて土地の歴史の古さに驚かされた。それ以外にも脚注で豆知識的なのを知ることができたのは思わぬ誤算だった。ここまで脚注に注目したことはなかったかもしれない。知らないエピソードは勿論、知っているエピソードも新しい形で楽しむことができた。

『古寺巡礼』和辻 哲郎

出版社・レーベル:岩波文庫
読了ポスト日:新規

 本のタイトル的に旅行日記的な本なのかな? と予想して読んだら全然違った。どちらかと言えば鑑賞したときの感想文の方が近い感じかもしれない? 旅というより1人の思考プロセスを辿った話かもしれない。まえがきにあった絶版時代にも「読みたい」という声が多かったのも納得。解説で改訂前の本文も少し読めたが、それを読んでみると全編改訂前バージョンも読んでみたくなった。目の前の作品について思考するときに他アジアだけではなく西洋の話が入ってくるのを読んで、古い時代でも世界にも繋がりがあったんだなと考えさせられた。

『Bullets』坂上 秋成 著

出版社・レーベル:角川スニーカー文庫
読了ポスト日:新規

 作風は純文学とか国語のテストで出てくる文章って言われても違和感がない。でも周囲のデバイスとかデティールは今の高校生に歩み寄っているからラノベ読みでもスラスラ読めたようにも思われる。包み隠すことのない描写だったからこそ共感しやすかった。不良ではあるけど馬鹿ではない主人公の造詣が個人的にかなりお気に入り。淡々とした物語の進行だからこそ、物語が大きく動くときの揺さぶられ具合が凄かった。

さいごに

 以上が先月読んだ13冊です。読書はずっとしてたんですけどSNS断ちしていた期間があったこともあって読了ポスト自体は下旬に固まった感じですかね? 難しく・ボリュームも多い本もあったから10冊もないかなと踏んでたのですがラノベは手軽に読めるものが多かったから予想よりも多めだった感じなのかなぁ……。

 今月はネットで見つけて気になってる本が買えたりとか、好きなシリーズの最新刊もあるため、もう少し多くなるかもしれないかな~と思ってます。でもX見る限りラノベ読みの方の読書量が凄すぎてこれは絶対同じ領域には行けないだろうな~とも思ってしまいます。

 それでは、今回はこの辺りで締めます。来月、あるいは先月以前のものをまとめるかはまだ考え中です。それではまたどこかで!

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