みっきーのリアル登山者の端書き#594『恐竜の背』
登山道の中でも左右が切り立っていた細い稜線で、落ちると大怪我をしそうな難所のことを「馬の背」と呼びます。
左右が切り立った状態がまるで馬の背中のようだから、その名がついています。
「馬の背」は色々な山にあるのですが、それよりも一風変わった「恐竜の背」というスポットが、愛知県渥美半島・田原アルプスにあります。
田原アルプスはアルプスの名を冠しながらも標高は低く、ハイキング気分で様々なルートを楽しめる山となっています。
そのルートのひとつに、「恐竜の背」はあります。
馬の背が水平方向の切り立ちである地形に対して、「恐竜の背」は垂直でごつごつした岩場。
イメージとしては恐竜というかゴジラのような背びれのある怪獣の背中を登るような地形でした。
腹ばいになって、両手両足を駆使しないと登れない、険しい岩壁です。
距離は短いものの険しい垂直登攀であり、私はフリークライミング感覚で楽しめましたが、鎖もない状況であの登りをするのは少し危なめかもしれませんね。
それがいきなり穏やかなハイキングコースの脇道に登場するので、登山コースとしてギャップが面白いです。
渥美半島は高い山がほとんどなく、登山先としてもあまり人気がありませんが、そうしたところにも魅力的なコース、スポットは存在しているものですね。
低山ハイクの楽しみはそうしたもの探しに尽きるのですが、併せて「どんな魅力があるんだろうか」と考える視点は、色々なことにプラスとして働きそうです。