みっきーのリアル登山者の端書き#714『空身のアルプス登山者さん』
とあるアルプスを登っていたところ、私は山上泊だったので20kg近い装備で中腹くらいまで登ってきたところ、空身(=荷物を何も持っていない状態)の登山者さんが下ってこられました。
山頂付近であれば、山小屋やテントで荷物を一度下ろした方があたりを散策されていることもあるので珍しくもないのですが、3,000m近い山の中腹で空身というのはあまり聞いたことがないシチュエーションだったので、ついついその方に声をかけてしまいました。
お話を聞いたところ、この方はもう山頂に一週間近く滞在されている方で、お金が無くなったので一度麓に降りてATMでお金を引き出しに行くところだったそうです。
山上の滞在時間もかなり長いのですが、わざわざ下山してお金を引き出してまた登ってくるというその健脚っぷりにも驚きです。
普通ならそのままお金が無くなった時点で下山してしまうところを、更に滞在するために空身といえど行程をプラスするあたりは、かなりの山ハマりをされている方だったのでしょう。
私自身も山好きで情熱がある方だと思っていましたが、こうした方のことを思うと自分はまだまだ未熟であることを感じます。
本当に好きなら行動に現れる、ということを実感しますね。