見出し画像

みっきーのリアル登山者の端書き#795『繋がっている、でも知らない』

私は登山サークルに参加しているときは、かなりの不特定多数と一緒に登っていました。
週ごとに全く違うメンバーと登ることもあったくらいです。

そうしていると色んな人と知り合うことになるわけですが、その中でも相手の仕事や年齢、家族構成などを把握した人はほとんどいませんでした。
知っていたのは登山届を出すための本名・住所・緊急連絡先くらいです。

相手から語っていただいたときは当然知ることになるのですが、私自身からそういったプライベートのことを問うことはなく、こちらから振るとしたら山の話題くらいでした。

あの人はどんな山に登るか、どんな性格か、どんな食べ物が好きかは知っていても、何者かは知らない。
そんな面白い状態が山では成立していました。

それのお陰でお互いの社会性に縛られないコミュニケーションが取れていたようにも思います。
山に入ればみな体一つ。
裸一貫で付き合うことによって生まれる絆や、思いがあるように感じます。

ひとつの「山が好き」という思いで集まれば、他は何も関係ない。
人々の力を無制限・無制約に集めるときには「〇〇が好き」というシンボルがあるといいのかもしれませんね。

いいなと思ったら応援しよう!