みっきーのリアル登山者の端書き#729『山が呼んでいる』
先日の気持ちのいい晴れの午後のことです。
昼休憩時に街中を歩いていたら、ちょっと強い風が吹いてきました。
その時の耳残る風の音が、山の稜線で感じた風の音に似ていて、一瞬ですが頭に山の情景が浮かび上がりました。
自分は山の稜線の上に立っていて、眼下には草原帯が広がっている。
まだ新緑の草々は生えそろっておらず、やや白っぽいその草原の向こうに、より高い山々が並んでいる。
そんな情景を持つ山は、鈴鹿山脈か、或いは阿蘇の山脈群だろうか。
一瞬だけ頭をよぎったふわっとしたビジョンに想いを馳せながら、自分が狙って思い起こしたのではなく、ふとしたきっかけで自分の中から浮かび上がったことから、「山が呼んでいる」ような印象を抱きました。
「自分が山を求める」ことは数えきれないほどありましたが、逆の発想になったのは初めてです。
なんとも不思議な感覚ではありますが、今なら一層山を登ることが楽しくなりそうな気持です。
きっかけは何であれ、相手に求められると感じることは、人にとって楽しい事のひとつなのではないでしょうか。
誰かに求められる、必要とされる生き方をこれからも模索していきたいものです。