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「教育」から「学習」へ

 新しい時代を切る子どもたちのために大人ができること、というコンセプトで5年前にブログを書いていました。

 コロナ禍を経て時代がどう変わったかを検証してみると…

 例えば、

  • タブレットや自分のスマホでオーダーすることが主流に

  • スマホでキャッシュレス決済の種類が増えた

  • 写真や動画をより簡単に編集し投稿できる

  • 生成AI (ChatGPTなど)の登場

など変化が目まぐるしいです。

 一方、子どもたちが1日の大半を過ごす学校ではどうかというと、1人1台PCやタブレットが支給されているものの、使いこなすところまではいっていないようです。

 学校は人生経験の長い大人が短い子どもに教える、つまり先に大人が習得したものを子どもに教えるというスタンスです。しかし、この時代の急激な変化に対応できている大人がどれだけいるでしょうか?正直、ついていくのがやっとという大人が多いのではないでしょうか? この方法では常に時代遅れになってしまいます。

 学習内容もは学年ごとに決められています。誕生日がほんの少し違うだけで新しいことを学べるかどうかが変わってくることもあります。内容によっては学校や地域によって学べる機会が変わってきます。学びたい人が学びたい時に学べる方がいいのではないでしょうか?

 教育課程は原則欠席しないという前提で作られています。新型コロナの流行以来、いやそれ以前から、体調を崩して休んだ場合、数日程度ならともかく1週間以上の長期になると授業がわからなくてついていけなくなるということが起こっています。病気になったらどのくらいで回復するのか、それは体質にもよります。病弱に生まれた子どもがスタート時点から不利になる状況は、平等とはいえません。子どもが少しでも不利にならないように、保護者も気をもむことが多くなります。

 健康は何よりも最優先です。健康でなければ、学ぶ意欲がわきません。また、見た目ではわかりにくい心の不調の場合は短期間では治りません。体調を崩したらしっかり休んで回復を待つことが保障されるということが必要ではないでしょうか? 

 大人が教えるということが前提だと、子どもの都合より大人の都合が優先されてしまうことが多々あるでしょう。これからは大人も子どもも一緒に学び合う、休んだ分を取り戻すというより、ある程度自分のペースで学ぶという方式に変えるのが、両者にとってメリットがあると思いませんか?

 そう思っていたところ、『100年学習時代 はじめての「学習学」的生き方入門』という本間正人氏の本を見つけました。

「失われた30年」の根本的な原因は、学校教育の理念と仕組みが社会の変化の速度に対して適応できていないことではないか。
しかし、そうだとすれば、これまでの学校教育の常識を転換さえすれば、もっと明るい未来の日本社会をつくっていけるはずです。
私の壮大な目標は、「学習する地球社会(Learning Planet 2050)」のビジョンを提案することです。
人類が「自然から学び、歴史から学び、文化の多様性から学び合う」ことで、持続可能な世界を構築できると信じています。

「100年学習時代」本間正人 表紙裏 

 本間正人氏が30年近く前からあたためていた内容だそうです。この本について、深く掘り下げて考えてみたいと思いました。


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