吉田ユニ展“PLAYING CARDS” グラングリーン大阪「VS.」
ちょっと梅田に用事があって、帰り際に、そういえば今日から吉田ユニの個展が開催されるんだったなと思い行ってきた。
平日の昼間だからか、人も少なくゆっくり楽しむことができた。
吉田ユニのグラフィックは面白い。
その視点、どっからきたの?と唸らせてくれるアイデアは見ていて飽きない。
トランプの絵柄
今回の展示はトランプの絵柄を吉田ユニがデザインしたものの展示だった。
トランプの絵柄って、あのトランプの絵柄だ。
それを、食べ物で表現したり、人の身体で表現したり、いいね、その発想、めちゃくちゃおもろいやん、と考えさせられた。
個人的に気に入ったのが、このスペードのエース。
唇とネイルでスペードを作り上げているのが、大胆不敵やん。
最後、物販スペースで今回展示されているカードの絵柄がそれぞれB2サイズのポスターとして販売されていたから、ついつい買ってしまった。
学生たちには、視点を増やしなさいと教えている。
物事を見る視点というのは、一方通行ではいけない。
逆方向から見たり、逆さまから見たり、斜めから見たり、どの角度から見るかによって、ぜんぜん意味が違ってくる。
だから、まずは視点を増やすことが大切だと教えている。
その代表的なものが、吉田ユニだと思う。
僕が最初に吉田ユニを知ったのは、渡辺直美を起用したグラフィックだ。
うまい、と思った。
同時に、僕にはその視点がない、とも。
天才とか才能とか、そういう、いわゆるギフテッドと呼ばれる人たちには敵わないと諦めることもある。
しかし、センスを磨くことは可能だとも考えている。
センスを磨くためには、たくさん美しいもの、一流のものに触れる必要がある。
スマホって、素晴らしい。
スマホがあれば、SNSを通してたくさんの美しい画像を閲覧することができる。
それはそれでもいい。
けど、どれだけスマホで綺麗な画像を見ても、次の瞬間には忘れてしまうこと、多いんじゃないかな。
展示会で出会う美しい画像と、スマホで出会う美しい画像なら、きっと、記憶に残っているのは、展示会で出会った美しい画像だ。
人の呼吸とか、歩き疲れて足が痛いとか、会場に入るまでに並んだこととか、見上げるように絵と出会った瞬間とか、そういう、身体も一緒に感じてこそ、記憶に残るものとなる。
吉田ユニのこの展示会も、たぶん、探せばネットから見つけられる。
でも、それでも、直接足を運んでほしい。
絵の見方がわからないっていう人がいる。
だからSNSで絵の解説をしている人の動画を視聴しているとも聞く。
で、そこで終わりなパターン。
解説を聞くのもいいけれど、自分の心はどう感じたのかを言語化しようよ。
他の誰かが言っていた言葉じゃなくて、自分の言葉で喋ろうよ。
最近の展示会は、だいたい2000円くらいで入場することができる。
2000円、高いと感じる人もいるかもしれない。
絵をみるのに2000円、確かに高いかもしれない。
僕たち人間には、五感しかない。
この五感を使って、感じるしかない。
視覚で、聴覚で、触覚で、嗅覚で、味覚で、感じるしかない。
フルで感じようよ。
たった2000円で、五感を刺激できるんだよ。
自分の心が豊かになっていくんだよ。
センスを磨くために、展示会に参加しようよ。
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