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背筋『近畿地方のある場所について』

オカルトが好きな人は人生のどの瞬間にオカルト好きになるんだろう。
幽霊とかUMAとかUFOとか、そういうのにぐっと吸い寄せられるのってどんなときなんだろう。

見つけてくださってありがとうございます。

幽霊を信じているとか信じていないとか、そういう話は置いといて、不思議なことって起こるよね。
鼻歌を口ずさんでいたら街中で偶然BGMとして同じ曲が流れだしたり。
急いでいるとき、目的地までの信号がぜんぶ赤だったり。
スピリチュアルってやつ?

小学生のころ、そういうのに敏感な女の子がいた。
「私、霊感あるの」って言っていた。
「紫色が大好き」って言っていた。
一時期、その子の周りにはたくさんの同級生がいた。
彼女にいつから霊感が宿り、そしてその霊感が今もなお彼女の中に在り続けるのかどうか、それを解明するのと、未確認生物を捕獲するのと、どっちが大変だろう。

体調悪いって言うと、バイト先の施設長が塩をくれる。
ミネラルが豊富だから、お水に溶かしてもいいし、ご飯にすこし混ぜてもいいし、ちょっとでいいから取り入れてみてって。
なんで、塩なんだろう。
塩って、お清めにも使われるよね。
なんで、塩なんだろう。
気になるけど、わざわざ調べるほどのことでもない疑問。
もし塩の存在の理由を知っている人がいたら、連絡ください。

大学生のとき、仲の良かったやつらがよくうちに泊まりにきていた。
今では考えられないよね、男3人が1Kの狭い部屋で雑魚寝してるんだよ。
ある日、その中の一人が丑の刻詣りについて喋り出した。
当時僕が住んでいたのは京都の北区の上の方。
この近くに、丑の刻参りで有名な神社があるらしい。

行ってみようよ!と僕が提案する。
怖いやん!って友だちが反発する。
じゃあなんでそんな話すんねん!と僕が叫ぶ。
もう一人はずっと寝てる。

丑の刻だから、今でいうところの午前1時くらい。
僕たちは友だちの車に乗って(寝てたやつも起こして)、丑の刻参りで有名な神社へ向かった。

結果として、何もなかった。
ぜんぜん記憶に残ってないくらい、何もなかった。
車で神社の近くをうろついて、ちょっと散策したのは覚えてるけど、何もなさすぎて拍子抜けしたことだけは覚えている。
なんだ、こんなの噂だけなのかって思ったのも覚えている。

本やテレビで、オカルト系のものをよく目にする。
怖いと言われている映画もよく観る。
なんでだろうね、怖いものって言われると、恐怖心より好奇心が勝るのは。

幽霊とか、オカルトとか、スピリチュアルとか、そういうものより、僕は生きている人間が一番怖いと思っている。
天のお告げで行動する生きている人間って、とてつもなく怖いよ。
幽霊とかオカルトとか、そういうものを信じていないわけじゃないけど、それより怖いものが存在しているから、恐怖は薄らぐ。

あ、でもお化け屋敷は怖い。

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