私は日本株と米国株の2種類に投資しています。様々なアセットがありますが、ここ200年くらいのリターンでいうと「株式」が1番リターンが良いのは歴史が証明しています(ジェレミーシーゲルさんが200年分くらい調べてくれました)。
株式は単に経年劣化がないのと、インフレ率に連動している部分が大きいと思います。個人的に一番の旨みは配当だと思っています。新ニーサでは売却益や配当金にかかる税金が非課税であり、買付金額(元々の価格ベース)で1,800万円の枠があります。
理想で言うと、これらの枠を早々に埋めてしまって複利の恩恵にあやかりたいと思っています。トマピケティ著「21世紀の資本」での有名なフレーズに「r<g」とありますが、労働者の給料の成長率と株式の配当の成長率では、確実に後者の成長率が高く、この点において株式の場合は「複利」が最大限効いてきます。
具体的には「72の法則」で言うところの、年利回り10%であれば約7年と少しで投資金額が2倍になる計算です。S&P500は1957年導入以来で年平均約10.7%のリターンを出しています。極論ですが、5年で1,800万円全てS&P500にぶっ込み(その5年の間に利回り含みの元金が約2,352万円)、そのまま追加投資なしで放置しても、7年後は4,837.5万円とシュミレーションで結果が出ました。この4837.5万円も7年後には自動で2倍程になります(歴史を参考にして今後も似たような動きをしたとすると)。
新ニーサの良い点である非課税を活かし、配当金再投資を繰り返す+企業が増配することによって、これらのリターンを超える利回りと、資産の取り崩しが不必要となるのでS級難度の出口戦略も、高配当株投資では関係ありません。その代わりに大切にしているのは配当の安定性、配当利回り、増配率、それらの持続可能性を示唆する事業内容と営業利益を確認して銘柄を選んでいます。
再投資を繰り返す過程で良い銘柄に出会ったり、自分自身がその時その時で考え抜いて、様々な経験をしながら成長していくことが大切だと考えているので、インデックスではなく、積極的に高配当個別株を買っています。完全長期なのでファンダメンタルと世の中の流れを考えることに重きを置いています。
配当を多く出す企業に対して、成長性を犠牲にしている部分や税金面で損するなど、様々な考え方があると思いますが、内部留保を企業の成長に確実に繋げられているか?自分としては、そちらの方が疑問に思っています。
もちろん自己資本比率は家計で言うところの「生活防衛資金」なので、業態に合わせた一定額の資本は必要ではありますが、配当を出さない企業が不必要な額を溜め込んでいても「株式会社」の本質である株主に対するリターンに対して、どのくらい誠心誠意応えているかは疑問が残ります。「株主の利益」という点に対して、「配当」が最も誠実な対応であり、「論より証拠」で減配しないように営業利益を追求していく姿勢の方が信頼できるというのが私の考えです。
グロース株投資も正直なところ興味があります。日本や世界の未来を考えて投資するとして、グロース株の方が世の中のため感を感じます。しかしバフェットで言うところの、資産規模が少ないうちは絶対に元本を毀損してはならないという名言があり、まずは王道高配当株で自分の資産の基盤を作ってから、安定したメンタルでグロース株に現物で参戦した方が、メンタル的にも良いのかな?と考えています。