MIU404とアンナチュラルを見ました。

その流れでぎりぎりラストマイルも見る事が出来ました。
上映終了の2日前です。なんとか間に合った。
なのでタイトル詐欺っぽいですがこの記事はラストマイルの感想です。いや、ラストマイルにおけるアンナチュラルとMIU404の感想なのでギリ詐欺ではないと言い張る。


映画ラストマイル


ラストマイルというタイトルの意味は作中で言及されます。
「最終区間」
荷物の配送において、お客さんの手元に届く「配達」の区間であると。
それを利用した連続爆弾テロ事件が本作で起こります。
徐々に明かされていく犯人像と、観客に対し不信感を与え続ける登場人物。
明かされる手口と矛盾する一つの爆発。
最後の爆弾の行方は。

コロナ禍においてネット通販がそれ以前に比べて激増し、それに対して配達員の不足や配送料(賃金)の安さが問題になりました。
そういった社会問題を物語に組み込む手腕は前二作同様見事です。

アンナチュラル組

もうね、アンナチュラル組に言いたい事が沢山ある。
久部君法医学者じゃなくて外科医(公式HPによると東央医大研修医らしい)になったんだね……ということは父親との確執は解消されたかもしれないなとか。外科医になってもUDIと繋がりあるんだね、あの気やすさなら定期的に会ってそうだなとか。
所長悲願の歯科カルテのデータベース化は進んでそうよかったねとかクソが言えない面白おじさんになった中堂系。
何がなんでも復讐を遂げる根性を認める中堂系と、それでも「殺す・死ぬ」は負けだと思う美澄ミコトの対比だったり。
ドラマの時は導入だった「このご遺体……だれ?」から身元特定をテンポ良く映画の最後に配するのも、出番は少ないながらも存在感があったアンナチュラル組。

MIU404組

MIU404組は「変わっていく・変えていく」立場の九重君が機動捜査隊から離れているので、相変わらずのドタバタチーム。カッコ仮が外されて正式運用されるようになって長いと思うけど隊長は誰なんだろう。
最終話で普通の機捜車になっていたので今作でメロンパン号の出番はないかと思われたが、荷物輸送車両として使われてるらしい。元々駐車場の隅っこで使われず放置されていたことを思えば大躍進か。
唯一こいつ誰?となっていた陣馬さんのバディの新入りを公式HPで見ると、お前かぁ!!という人だった。あの件で救われた事が人生を変えたんだなぁ……。伊吹と同じで足で犯人追ってそう。
九ちゃんも出てきて欲しかったです。

バディ物としてのおかしみ

アンナチュラル、MIU404からの続投組で最もラストマイル作中で出番があったのは刑事組の毛利さんと刈谷さん。
二人のバディ刑事物として作品を見たら、普通の刑事物のバディとは全然違うのも面白い。
普通は若くて情熱的な若い刑事と、ベテランの落ち着いた刑事の組み合わせだろうが、この二人はどちらもベテラン(ひとりはジジイで頑固)なので捜査方針の違いで揉めたりはしませんが、いい感じにデコボコというかやり取りがチグハグで可愛らしいです。

人生は続いていく

MIU404、アンナチュラル、ラストマイル(放送順じゃなくて視聴順で書いてます)の終わり方の共通点は「それぞれの人生は続くし、今はまだ通過点」とすることで余韻を作る事です。
MIU404組はラストマイル事件が終わっても初動操作から犯人確保まで動くし、アンナチュラル組は不自然死を究明し理不尽な死に抗っていく。
そしてラストマイルの二人は始めと終わりで印象がガラリと変わります。
舟渡エレナは一休みしてまた人生の船を漕ぎ出すのでしょう。さっぱりした表情で梨本にセンター長を譲ります。
そして梨本孔……こちらが不穏です。劇中でも言われていた「自分は大丈夫だろうか」が今一番目の前に迫っている人物。人生の落とし穴に嵌るかどうかはこれから次第、といったところか。でも、終わり方ほぼホラーだったし無理かも。
山崎の人生だけ、止まったままなのかもしれません。動き出したらそれはそれで地獄かもしれませんが。

とにもかくにも

なんにせよ、映画まで含めて三作を一ヶ月足らずで視聴しました。濃かったァ……。
え、みんなこれ足掛け6年?そりゃ感情もドカンドカンするだろうよ。
とにかく、この作品群を見れて良かった。勧めてくれた友達、ありがとうな(いやもうホント何年も前から見ろって言われてた

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