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カーボンニュートラル時代の金属加工ビジネス(7)最終ー二酸化炭素排出量の推定
二酸化炭素排出量の推定
今回の記事では、鉄鋼が製造されてから、ある部品が完成するまでに排出される二酸化炭素の量を推定していきます。
*それぞれの値は、生産1トン生産当たりの排出量です。
ますは製鉄です。
高炉製鋼法:主に鉄鉱石を使用して鋼を製造:約2㌧
電炉製鋼法:スクラップ鉄を主成分として使用:約0.5㌧
上記に関しての参考
・Steel industry emissions of CO2(Steelonthenet.com)
・経済産業省HP内での記載
・東京製鐵㈱環境報告書内での記載
次に、部品の焼入れ焼き戻しです。
部品を焼入れ焼き戻しした際の排出量:約0.5㌧
(BardではM10ボルトを調質した際の回答があり、それを記載しています;900℃弱の焼入れ/600℃弱の焼き戻しを条件にしています)
上記の中間にある、部品に加工する金属加工では、伸線加工の際の軟化焼鈍が最も排出量が多いと考えられ、一般的なSTC炉の処理では、炉内に充填する質量に左右されますが、通常の操業では、約0.1㌧程度かと推定されます。
さらに加工に必要な電力等、もろもろの条件を加味すると約0.2~0.3㌧かと思われます。
(こちらもBardでSTC炉での場合での得た回答です)
以上の情報は一般的な説明したもので、特定の鉄鋼工場や特定の製造プロセスにおける二酸化炭素排出量については具体的なデータを参照する必要があります。
カーボンニュートラル時代の金属加工ビジネス (了)